稀勢の里はあの名横綱と同じ志向タイプでした

こんにちは。統計分析をもとに個々の特性を伸ばすお手伝いをしておりますJr.アスリート分析アドバイザーの河野真杞です。

相撲界に久々の日本人横綱が誕生しましたね!!「まさか19年も日本人横綱がいなかったとは!」とこの年数に改めて驚きました。

私の祖父母は相撲観戦が大好きでしたので、小さい頃から毎場所テレビで相撲を観て育ちました。

巨漢の力士にも勝てる小柄な力士の姿に感動し、貴ノ花や千代の富士、舞の海など歴代のスリムな関取陣を応援していました。

貴ノ花が千代の富士に負けて引退を決め、今度は千代の富士が貴花田(後の貴乃花)に負けて引退を決意したこの因縁。そして、千代の富士が引退会見で「体力の限界・・」と言ったところで言葉に詰まって涙を流す姿を見て、横綱らしい潔さと現実の辛さを目の当たりにし共に涙が出たことを、今でも記憶しています。

 

そして、今回新横綱に昇進したのは稀勢の里。横綱候補に名前が挙がりながらも、昇進するまでには時間を要しました。

今日は稀勢の里を始め、相撲界の傾向性についてまとめてみました。

◆稀勢の里の志向タイプ

早速ですが、注目の稀勢の里のi-colorは、

本質カラー:オレンジ、外面カラー:グリーン

とどちらも、自分らしさを追求し目標に向けてわが道を突き進む【独立タイプ(表現グループ)】でした。

稀勢の里口上

今回の伝達式での口上は、貴乃花以来主流になりつつあった「四字熟語を使った口上」にはせず

「横綱の名に恥じぬよう精進致します」

と、自分の心からの言葉でシンプルに宣言していました。

ここにも、独立タイプらしい「自分らしさにこだわった表現の仕方」が出ています。

口上のために無理に自分の気持ちに近い四字熟語を探すのも、変な話ですからね。

 

そして今回注目したいのが、稀勢の里と全く同じカラーの大横綱がいた点です。

どなただと思いますか?

・・・・・
それは、日本相撲協会理事長も務められた横綱の北の湖さんです。20勝以上の連勝記録を何度も樹立し、圧倒的な強さを誇示していた名横綱です。

北の湖1
ここまで敬称を略してきましたが、北の湖さんには「北の湖」と書きづらい程の貫禄と存在感があったため、思わず「さん付け」にしてみました。

稀勢の里が取組みで勝った後に見せる、ややムスッとした貫禄の表情とゆったりと土俵際に戻る姿を見る度に

「雰囲気が北の湖さんによく似ているなぁ」

と常々思ってはいましたが、i-colorが本質・外面どちらも同じとはさすがに驚きました。似ていたのは外見だけでなく中身も近しかったようです。
稀勢の里&北の湖
独立タイプの中でも、この2人のカラーであるオレンジとグリーンはどちらもリスク管理思考です。万が一に備えて常に下準備を怠らずに努力し続ける冷静沈着なタイプです。
そして、ぶれる事のない芯の強さを持ち、常にマイペース。自分で決めた大目標を必ず達成するべく、1人黙々と努力し続ける底力と我慢強さを持っています。この特性が、あの落ち着き払った貫禄のある雰囲気を醸し出すのでしょう。

◆名横綱の大半は独立タイプ

さて、過去の横綱勢をi-colorで見てみたところ、独立タイプ(表現グループ)の横綱は、

大鵬:コーラル
北の湖:オレンジ
千代の富士:ゴールド
武蔵丸:ゴールド
朝青龍:コーラル

と錚々たる名横綱揃いです。

現在の4横綱も、

稀勢の里:オレンジ
白鵬:コーラル
日馬富士:コーラル
鶴竜:ロイヤルブルー

と、4名中3名(鶴竜以外)が独立タイプです。

ちなみに、稀勢の里を見込んで入門を勧めた故鳴門親方のi-colorも、独立タイプのコーラルでした。

他の横綱勢とは違ったのは若貴ファミリーです。

初代若乃花・初代貴ノ花・二代目若乃花・若貴兄弟、全員【直感タイプ(展開グループ)】だったのです!

生まれ持ったセンスと勘の良さを活かし、瞬時に最善の策を取れるという特性を相撲でも発揮していたのでしょう。

また、礼節を重んじる志向で、父や祖父など目上の人達を尊重し、逆らう事なく忠実に従う傾向が強いのも直感タイプの特徴です。そのため、偉大な父や祖父が極めた相撲道に進むのが必然と考えていたのかもしれません。

(これは私見ですが、貴ノ花の長男花田虎上さんがもし独立タイプの要素を持っていたら、我が道を突き進むべく相撲道を選ばなかったのでは?なんて、たられば予想もしてしまいました)

◆相撲界に独立タイプが多い理由

スポーツ競技には、最適な志向タイプが明確に表れている競技がいくつかありますが、相撲もその代表的な競技のひとつです。

相撲には『独立タイプが好む条件』が数多く揃っているのです。

・1対1の個人競技で自分の実力に対する評価が明確である

・勝負に勝つと、即座に行司から懸賞金の分厚い包みをもらえる
→自分が出した結果への対価がモチベーションポイントのひとつである独立タイプの満足度を上げる

・好成績を続けていくと番付が上がり、自分の名前が大きく書かれる
→自分の評価が明確に可視化され、周りからも認めてもらえる

これだけモチベーションが上がる条件が揃っていれば、独立タイプが勝ち上がっている状況も頷けます。

◆まとめ

幼少の頃は「北の湖ってすごく強いけどなんか怖い~」なんて思いながら取組みを観ていた記憶がありますが、あれだけ素晴らしい実績と圧倒的な強さを見せられると、もう「凄い!!」の一言に尽き、ただただ感服するばかりでした。

『北の湖二世』と言われるような、記録にも記憶にも残る貫禄のある大横綱になる素質を持った稀勢の里を、これからも応援していきたいと思います!!

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