楽しいゴールデンウィーク(以下GW)も終わり、夏の長期休暇までは大人も子どももまたひと頑張りしたいところです。
ところが、毎年あるあるなのが GW明けに学校に行きたがらない子ども達 です。
親は「学校はサボらず行くべきところ!」「GWに遊んだ分頑張って勉強してきなさい!」などと言い放ちがちですが、ぐずっている子どもが素直に「は〜い」と聞き入れるはずもないでしょう。
◆子どもの気持ち
そこで、まず子どもの気持ちになって考えてみました。GW明けになぜ学校に行きたくなくなるのでしょうか?
①遊び疲れてだるいから
②このままずっと家族と一緒にいたいから
③いじわるな友達や苦手な先生にまた会いたくないから
などがその主な理由ではないかと推測されます。
◆規則正しい生活リズムを取り戻す
学校に行きたくない理由が
①遊び疲れてだるいから
②このままずっと家族と一緒にいたいから
という子の場合は、GWに生活リズムが乱れたり、家の居心地の良さをあらためて体感して甘えが出ただけでしょう。
このケースは仲の良い友達に迎えに来てもらう等して、無理にでも登校させてしまえば、早々に学校の楽しさを思い出してくれるでしょう。
そして食事をしっかり取らせて早寝させれば、いつもの生活ペースを取り戻し、意外に早く復活できると思われます。
◆人間関係でストレスを抱えた子ども達
学校に行きたくない理由が
③いじわるな友達や苦手な先生にまた会いたくないから
の場合、無理に登校させても精神的に辛くストレスフルな日々を再開させる事になってしまうでしょう。
大人の私達も子ども時代を思い返してみると、程度の差はあれ、いじめや仲間外れをされた経験がある人が大半でしょう。そんな時は本当に学校に行きたくなかったですし、学校への足取りも重く憂鬱だったものです。
あの時、私達は親にどんな対応を取ってほしかったでしょうか?
◆母の優しい一言
私も中学時代、学校内で相性の合わない友達に悪いウワサを流され、日に日に友達が離れて行った経験があります。
平気なふりを装っても、気分はどんどん落ち込み、学校に行かずに済んだらどんなに楽だろうと考えるようになって行きました。
しかし「休んだら悪いウワサを流した子に負けた気がする」という負けず嫌い精神だけで頑張って登校していました。
親には相談なんてしていませんでした。そんなある朝、母が私に突然こんな一言をかけてくれました。
「行きたくなかったら行かなくてもいいのよ」
と。
この言葉をかけられた時、瞬時に様々な思いが入り混じったのを覚えています。
・「なんで行きたくないってわかったの?」という驚き
・今の気持ちをわかってもらえた喜び
・なんとも言えない安心感
・この程度の事で親を心配させてはいけないという思い
などなど、、。
私はすぐに
「大丈夫だよ、いってきます!」
と言って学校に向かいましたが、実は涙が出そうなくらい嬉しかったのです。
この時「母はわかってくれているんだ!」という思いが私の心を強く支えてくれたのを覚えています。
◆まずは気持ちを受け入れる
子どもは精神的にどんなに辛くても「親まで悲しませてはいけない」という思いを持っています。
だからこそ「学校に行きたくない」と勇気を出して本音を伝えた後に
「何かあったの?行きたくない理由をちゃんと話しなさい!」
と言われても、細かく説明なんてしたくないのです。
こんな時は子どもの表情をよく観察して、本当に辛そうな顔をしていたなら
「じゃあ休んでみる?」
と、一度は理由を聞かずに子どもの思いを聞き入れてみてください。何も聞かずに辛い思いを受け入れてもらえた嬉しさや感謝は忘れないものです。
そして家で一緒にご飯を食べていれば、少しずつ本音を話し出してくれるのではないでしょうか。
この機会に、親子が何でも話せる関係性を作るのが何より先決だと思うのです。