なぜ親はわが子にいつまでも手を出したがるのか

日曜日は母の日でしたね。毎年父の日以上に盛り上がるのは、家族のお世話や家事で忙しそうなお母さんの姿を子ども達は毎日見ているからでしょう。

会社勤めのお父さんが頑張って働いている姿は子ども達の目には届きにくいもの。お父さんには申し訳ないですが、ある意味仕方ない現象でしょう。

◆脳科学からみた奉仕的行動の意味

子ども達が少ないおこずかいの中からお花を買ってお母さんに贈っている姿を見かけた事があるでしょう。贈り物をはじめ「人間はなぜ他人にものを分け与えるのか?」という疑問を脳科学的観点からみると
”人間は群れで生活していくために、自分だけで利益を求めず、他人にものを与える事で幸せを感じるように脳がプログラミングされている”
のだそうです。
また、人はものを分け与えられた時に、喜びと感謝の思いから自然と笑顔になります。そして、その笑顔を見た相手も自分の中に幸せを感じますが、これも脳のプログラミングのひとつなのでしょう。

◆親と子の場合

この脳科学の原理を親子関係に置き換えて考えてみると、親はわが子に食事を作ったり身の周りの世話をする事で、親自身が幸せを感じるようにできていると言えるでしょう。
もし、脳がこのようにプログラミングされていなければ、わが子が言うことを聞かずに泣き叫んだ時、大半の親はお世話する事を放棄してしまうのかもしれません。脳内プログラミング恐るべしです。

◆親が子離れする必要性

次に、私の脳裏に「過干渉の親の姿」が思い浮かびました。
子どもはいつか必ず親元から離れて独り立ちすべき存在です。にもかかわらず、最近では子どもが20歳をすぎても小さい頃と変わらずにお世話し続けている親が多々見受けられます。その要因は
・少子化が進み、親が1人の子どもに手をかけられる時間が増えた
・家事の電動化により家事をする時間が激減し、親の手が空いた
などの理由もあるようですが、実は
子どものお世話をする事で、親自身が幸せを感じていた
という要因が大きいのでは?と感じたのです。実際、大人になったわが子を未だ甲斐甲斐しくお世話している親御さんを見ていると、皆さん一様にどこか嬉しそうです。しかし、いくら親が幸せを感じられるからと言ってこれを続けていては、わが子がいつまでも自立できないという問題が生じてしまいます。

◆子離れできない親の対処法

では、子離れできない親はどうすればいいのでしょうか?
私からは以下の2つを提案します。

対処法1:イヌを飼うこと
対処法2:わが子より夢中になれる対象を見つけること

対処法1で、あえて「イヌ」と指定したのは、イヌはネコのように気分次第の態度は取らず、いつでも飼い主にシッポを振って従順な態度を取ってくれるからです。
そして、ペットは人間のように独り立ちさせる必要がありませんいつまでもベタ可愛がりしてよいからです。イヌは、お世話好きな親御さんにとって相思相愛でいられる最適なペットと言えるでしょう。
対処法2は、子育てからシフト変更できるほど夢中になれるものをみつけることです。
韓流アイドルでも、宝塚でも、昔の趣味を復活しても何でもOK。大好きなわが子の事を忘れて没頭できれば、わが子が自分のもとを離れた喪失感に苛まれる事なく楽しく過ごせるでしょう。
女性の場合、アイドルや俳優などに恋心を抱くと更年期障害が発症しにくいというメリットまでついてきますので一石二鳥です(^^)
わが子を愛してやまない皆さん、どうか子どもが独り立ちできるように子育て以外の幸せを努力して探してみてくださいませ。

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