子どものタイプ別 夏休みの宿題の片づけ方

最高気温を更新した今年の夏。終日外遊びをさせる訳にもいかず、親御さんも気苦労が多いことでしょう。そこにもうひとつ『夏休みの宿題』という難題もあるのですから大変です。

夏休み残り数日になって、終わっていない宿題の山を目の当たりにして泣き出したり親の手助けを求めてくる子どもも少なくありません。まだ計画通りに進められなかったり、楽しい事を優先し苦手な事を後回しにしがちなのが子どもの特徴でもあるからでしょう。

そんな子ども達に宿題をやらせるアプローチ方法は、子どものタイプによっても違ってきます。子ども達がやる気モードになって宿題を片付けられるよう、タイプ別のアプローチ法をご紹介します。お子さんの特徴を考えながら、近しいパートを読んで試してみてください。

タイプ1:ゲーム好きな子・負けず嫌いな子

暇さえあれば一日中ゲームをしている子や、何事も自分が勝たないと気が済まない負けず嫌いなタイプの子には、宿題にゲーム性を持たせて行わせるのがオススメです。

たとえば、

★宿題をポイント制にして、1日何ポイントできたかを兄弟で競わせる(一人っ子の場合は『ポイント目標』を決めてゴールを目指す)

★『ポイント表』を壁に貼り、1ポイント終わるたびに1個シールを貼らせ、ポイントゲットして貯めていく楽しさを持たせる → ゴールに近づいている様子を可視化できるため、更なるやる気アップにつながります

★1週間を一区切りとして、勝った(or目標達成できた)時はプチご褒美をあげる
(いつもより高いアイスを買う・ゲーム時間を10分プラスする・夕食に好物を一品プラスする等)

こんな風にゲーム感覚で進めてみましょう。特に負けず嫌いな子は、何が何でも勝ってご褒美をゲットしようと食いついてきますよ♪

ちなみに、フィギュアスケートの宇野昌磨選手はかなりのゲーム好きで有名ですが、彼がスケートでハイレベルなジャンプ練習を集中して頑張れる理由を聞かれると

「早くできるようになれば、それだけゲームをやれる時間が増えるから」

とアッケラカンと答えていました。

宇野選手タイプは、自分で自分にご褒美をぶら下げて頑張るやり方が適しているのでしょう。

 

タイプ2:何事も仲間と一緒にやりたい子

長い時間1人っきりで行動するのが苦手なタイプの子は、家族と一緒に博物館や図書館に行ったり、自宅で『親子の読書タイム』を設けて一緒に読書するなど、親も並んで同じ事をしてあげるとやる気が上がります。

『読書好きの子どもは、親もよく読書している』という統計結果もあるように、子どもは親の姿をよく見ています。「本を読め!っていうけど、お母さんは1冊も読んでないじゃん!!」と子どもから突っ込まれないように、同じ時間に読書タイムを設けてみてはいかがでしょうか。

そして読書後に、お互いの本の説明や感想を伝え合えば、読書感想文の内容は完成したようなものです。「それ、いいポイントだからメモに残しておいたら?」と促し、メモに感想や考えたことを箇条書きにさせておけば、あとはそれらをわかりやすい順番に並べかえて書くだけです。

そして、よく親にくっついてくるタイプの子であれば、ひとつ宿題を終えるごとに、思いっきりギューッとハグして頑張ったご褒美をあげると、「やめてよ~」なんて言いながらも喜んで、次の宿題も頑張ってくれますよ♪

タイプ3:不安感の強い几帳面な子

いつも「もし〇〇しちゃったら‥」と、マイナスな事が頭に浮かびやすい子は、自由研究や読書感想文など時間のかかる宿題を早めに終わらせておくと気持ちが楽になります。
こんなタイプの子には、『宿題計画表』を作って貼り出しておくことをオススメします。そして、自由研究や読書を早めに終わらせる計画を立てたり、その他の宿題も課題ごとにやる日付に〇を書いておくなど、目安を書き込んでおきましょう。外出予定が入って必ずその計画表通りにできなくても、だいたいの目安を把握しておくだけで、彼らの不安感を取り除けます。
そして几帳面なこのタイプの子達は、計画表を日々目にしていれば、不安感から自然にコツコツとこなして終わらせていくでしょう。

 

☑ タイプ4:何を言っても聞かずギリギリまでやる気スイッチが入らない子


親の話はほぼスルーして全く言う事を聞かない子の場合は、本人の責任下に委ねるのも夏休みの良い経験になるでしょう。
最近は、見守っていられず、頼まれてもいないのに宿題を手助けしてしまう親御さんが多いようですが、その行動が彼らの自立や成長を妨げています。賢い子ども達は
「今年も困った顔をしていれば、きっと親が助けてくれるだろう」
と算段済みで遊び呆けている可能性が高いのです。

そんな子に対して親がすべき事は、夏休み初旬の今、こう宣言しておく事です。

「今年はどんなに宿題が残っていても手伝わないからね!!」

そして、夏休み後半に入っても何もやっていない子にかける声かけは、「早くやらないと終わらないわよ!」ではなく、「泣きついても絶対に手伝わないからね〜」とだけ繰り返し言い続けてみてください

このタイプの賢い子達は、こう釘を刺されれば、「今年は本当に手伝ってもらえなさそうだな‥」と察して、たとえギリギリまでやらなくても、自分1人で最短で片づける時間を頭の中で計算して残していることでしょう。

崖っぷちまで追い込まれないと本気にならないこのタイプは、時には読みを誤って〆切に間に合わなかったり失敗する事もあります。しかし、このような困った経験をしなければ変わらないタイプでもあるのです。一人で計画を立てるのも、失敗して痛い目に合うのも、成長するために必要な経験のひとつと考えて、親は手を出さないのがポイントです!

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「暑い!!」という感情と「イライラする!!」という感情はひじょうに近しいと言われています。酷暑の中、イライラして宿題のやり方ひとつで親子ゲンカにならないためにも、わが子の特徴を観察しながらうまくアプローチして、親子ともに快適な夏休みをお過ごしください!

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