女子ゴルフのメジャー大会(全英女子オープン)で渋野日向子選手が優勝を果たしました。これは、1977年に樋口久子さんが全米女子プロを制して以来42年ぶり、日本人史上2人目の快挙です!
海外メディアが「スマイリング・シンデレラ」と愛称を付けた通り、試合中も笑顔でプレーしている姿が多く見られた渋野選手。どの写真を見ても満面の笑顔なのが印象的です。彼女のメンタルタイプを調べてみたところ、抜群にアスリート向きのメンタルタイプとわかり、私までワクワクしてきました♪
◆何とかなるさ!の生粋ポジティブ思考
渋野選手のメンタルタイプは、負けず嫌い度No.1の独立タイプのコーラル。そして世界大会等、注目度が高い大舞台の方がやる気スイッチが入り、本領を発揮しやすい直感タイプのターコイズも持っていました。コーラルもターコイズも、どんな困難な状況に立たされても「何とかなるでしょ」と考えられるポジティブ思考カラーです。
今回の大会インタビューでも、普通は緊張してしまう後半のバーディーパット場面について聞かれると
「入らなくてもいいやって感じで打ったら入ったのでよかったです」
とあっけらかんとしたコメント。
最終18番ホールでも、キャディを務める青木コーチと笑顔で話をしながら大好きなタラの駄菓子を食べ(上記写真参照)、拍手を送るギャラリーに笑顔で両手を振りながら歩く姿からは、人生初の頂上決戦に挑むプレッシャーは微塵も感じられませんでした。そして、優勝を左右する最終パットでは
「ここで決めるか!と強気でがっついて打ちました!」
の言葉通り、世界中が注目する大事な場面で集中力を高めて気合いを入れたようです。
そして優勝が決定した瞬間。笑顔でパターを空高く突き上げた後、左手で顔を隠したので、喜びの涙を流すのかな?と思いきや、
「泣きそうになるかなと思ってやったら、全然出て来なかったです。なんじゃそれ、みたいな(^^)」
とここでも笑顔。メジャー優勝に対する感想を聞かれても
「やっちゃいましたね、本当に」
「なんで勝っちゃったんですかね。あははははは」
と、底抜けの明るさで答えていました。
◆生まれ持った運動能力
渋野選手は、メンタルだけでなく運動能力もピカイチのようです。
渋野選手のお父さんは筑波大の元陸上選手で、国体では砲丸投2位、円盤投げ3位の実力者。お母さんは、元やり投げ選手で高校総体出場者。現在も体操協会公認指導士として体操教室を開いているそうです。運動神経は異性の親から引き継ぎやすいと言われていますが、両親共に元陸上選手であれば、運動神経はこの上ないDNAを受け継いでいるのでしょう。
そして、学生時代にゴルフと同じ位好きで続けていたのが、ソフトボールと軟式野球。実は、女子プロゴルファーでは、岡本綾子さんや古閑美保さん等、ソフトボールや野球の経験者は結構いるようです。バッティングとゴルフのスイングは近しいものがあるのかもしれません。
そして、ソフトボールや野球はチーム競技ですが、バッターボックスやピッチャーマウンドに立てば一人きりですから、個人競技と近しい状況です。ピッチャーをしていた渋野選手は、これらの競技を通して『一球にかける集中力』を養っていた事も、ゴルフに生かされているのではないでしょうか。
◆笑顔の大切さは母の教え
以前は、試合でうまくいかないと態度が悪くなる事もあったという渋野選手。それに対してお母さんは
「笑顔でプレーした方が見ている人達も気持ちがいいと思うよ」
とアドバイス。渋野選手自身も、感情を露わにするとスコアが落ちる事に気づき、「試合では常に笑顔でいよう!」と意識するようになったと言います。
そして何より「日向子」という名前は、お祖父様が「太陽に向かって咲くヒマワリのように明るく育ってほしい」という想いで命名したもの。名前通りの天真爛漫な笑顔で大記録を成し遂げるとは、まさに名は体を表したと言えますね(^^)
◆東京五輪出場を目指して
プロになってまだ1年目の渋野日向子選手ですが「東京五輪に出場して、憧れのソフトボールの上野選手に会いたい!」と、違う意味でのワクワクした夢も持っているようです(笑)。
フィギュアスケートの浅田真央選手以来とも言える、人間的魅力を持った天真爛漫な女性選手の鮮烈なデビュー。渋野選手が東京五輪に出場してくれたら、それだけで女子ゴルフの注目度が上がり、日本中が盛り上がって応援しそうな予感がします。五輪出場枠を得るのは簡単ではありませんが、彼女のアスリート向きのポジティブ思考を生かして、試合を楽しみながら実力を思う存分発揮し、五輪出場枠を勝ち取ってほしいものです!!