共感タイプの多い森保JAPANの特徴と勝ち進むポイント

サッカーW杯に向け、アジア2次予選が始まりました。森保一監督率いる日本代表メンバーも徐々に固まりつつあります。昨日行われたミャンマー戦の出場メンバーをもとに、メンタルタイプ分布から見える傾向をまとめてみました。
まずは、個々の選手名とメンタルタイプ(素質カラー)を記載しましたのでご覧ください。
(トップ画像元:https://www.football-zone.net/archives/215974

<スタメン>

GK権田修一オリーブ
DF吉田麻也→レッド
DF酒井宏樹オリーブ
DF冨安健洋オリーブ
DF長友佑都オリーブ
MF南野拓実オリーブ
MF柴崎 岳イエロー
MF橋本拳人→グリーン
MF堂安律→ロイヤルブルー
MF中島翔哉→ロイヤルブルー
FW大迫勇也バイオレット

<交代出場選手>

MF伊東純也バイオレット
MF鈴木武蔵オリーブ
MF久保建英バイオレット

下線を付けた素質カラー(=オリーブ・イエロ―・バイオレット)は、森保一監督(イエロー)と近しい価値観を持った共感タイプカラーです。スタメン11名中7名、交代選手は3名共に共感タイプでした。ここまで共感タイプの選手が多く揃ったのは、男子サッカー日本代表では初めてです。

 

◆共感タイプが多いとパスが繋がりやすい

過去にこれと近しいタイプ分布だったのは、黄金時代の女子サッカー日本代表なでしこJAPANです。佐々木監督始め、澤・大野・川澄・大儀見・丸山・阪口・中島・岩渕(敬称略)と、錚々たるメンバーが共感タイプでした。この頃のなでしこJAPANと言えば、澤選手を中心にメンバーが公私ともに非常に仲が良い事が注目されていました。W杯優勝後の表彰式で、選手全員が前の選手の両肩に手を乗せて一列になって表彰台に向かった姿は微笑ましく、各国のニュースでも取り上げられていました。
また、プレーではパスの成功率が高く、細かなパス回しでゴールまで繋ぐシーンが数多く見られました。

そして今回の森保JAPANミャンマー戦では、パスの成功率が過去最高の85%でした。相手チームが格下だったとは言え、大雨という最悪のグラウンドコンディションにも関わらず、この成功率は特筆すべき点でしょう。

共感タイプ選手の長所は、『メンバーの気持ちや状況を理解して合わせる能力があること』。だからこそパスが繋がりやすいのも納得できます。

ちなみに、独立タイプの選手が多い時は、ギリギリまで攻めた位置にパスする事が多いため、受ける選手が間に合わずに繋がらず、パスした選手が不満気な表情を見せるシーンが数多く見受けられます。独立タイプは相手の状況を考えるより「自分ならここまで動ける」と自分本意で動くためにこのようなシーンが多くなりがちなのでしょう。

 

◆共感タイプはPKが嫌い

パスが繋がりやすい共感タイプですが、苦手なシーンもあります。それはPKです。バロンドール賞を受賞した澤穂希選手でさえも「PKは嫌いだから、いつも一番最後の方にしてもらっていた」と言います。

共感タイプが苦手なのは、「勝敗を左右する重要な場面を自分一人に託される時」「大観衆の視線が自分一人に集中する時」。こんな場面になると必要以上に緊張感が増して、実力が発揮しにくくなってしまうのです。ちなみに、なでしこJAPANがW杯優勝を賭けた決勝戦で、PKを蹴った4名のうち共感タイプ選手は阪口選手だけでした。(きっと他の共感タイプ選手は、澤選手と同様に最後の方に回っていたのでしょう)

もし今回の森保JAPANメンバーでPKになった場合は、共感タイプ以外の選手(中島・堂安・原口など)が先に蹴るのが賢明策ではないでしょうか。

 

◆共感タイプの多いチームの戦略

精神的に追い込まれると緊張からベストプレーが発揮しにくくなりがちな共感タイプ。彼らのメンタルを考慮した戦略としては『前半で攻撃的に攻めて先取点を取り、2~3点差をつけて残り時間を守り切る』のがベストと思われます。

これから格上チームとの試合が続いていくでしょうが、精神的にアウェイな状況を作らないような試合運びをして、1勝1勝を自信に変えて勝ち進んでいく事を願っています!!

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