高校のオンライン授業が予想以上にいい感じ

コロナ感染拡大を抑えるべく休校措置が取られ、3月初旬から毎日自宅で過ごしている高2次女。彼女の私立高校では、4月13日からオンライン授業を開始してくれました。元々生徒全員がノートPCを揃えていたこともあり、オンライン授業はスムーズに始められたようです。
そこで、実際に自分の部屋でオンライン授業を受けてみた娘からヒアリングして感じたメリット・デメリットをまとめてみました。

◆オンライン授業のメリット

①準備が楽♪

まずは、PCと教材を準備するだけですぐに参加できるのが、オンライン授業の利点です。幸い授業の時に制服着用は求められていないため、PCに映る上半身さえ整えておけば、下はパジャマでもジャージでも受けられるわけです。(もちろん授業を聴く姿勢として本当は良くないですよ)
早くもオンライン授業に慣れてきた娘は、今朝は1時間目の開始15分前に起きて着替えていましたが、それでも遅刻せずに授業に参加できてしまうのは大きなメリットと言えるでしょう。

 

②意見はチャットで発信できる

基本的に先生の講義主体の授業になるのは否めません。しかし、先生が生徒に意見を求める際は「チャット機能」を使えば、生徒はそれぞれにテキスト入力して意見を発信できます。

「でも、生徒が一斉にチャット入力したら、先生は答えにくいんじゃないの?」

と聞いたところ、チャットは共有して全員が読めるし、先生も答えやすい質問を投げかけているようです。生徒達のチャットを読みながら先生は

「だいたい皆同じ感じの意見が出ていますね」

とまず大半の同じ意見に答え、その後何人かの意見に対して個別に返答する等しながら、うまく進行されているようです。
こうして、先生からの一方通行の授業ではなく、先生と生徒で意見交換できる授業が行われています。

 

③生徒画面はクローズして講義に集中

授業内容によって画面設定方法は違うようです。先生の講義がメインの授業や、画面に出された問題を各自で解くような授業の場合は、生徒のビデオ画面を閉じさせているようです。その方が先生の講義や問題に集中できるからでしょう。これにより、生徒達が友達の画像に気を取られることなく、いつも以上に授業に集中できているようです。

 

先生の板書が画像で見られる

普段の授業では先生がホワイトボードや黒板に書くいわゆる「板書」は、オンライン授業では画像データ(先生が事前に共有ページに保存)で見られます。慌ててノートに書き写さなくて済むため、先生の話に集中できるようです。そして、板書の画像はいつでも閲覧できるため、授業後にふり返りで読み直すこともできます。
更に、板書しない分、講義している先生の補足トークを自分のPCに入力したりノートに書いたりする余裕ができるため、娘は「普段の授業より聞き漏らしが少なくて良い!」と好感触のようでした。

 

⑤余計な私語がない

普段の学校の授業で何人かの生徒がおしゃべりしている風景はいつの時代も変わらないようですが、オンライン授業ではそれができません。もしチャットでおしゃべりしたら、全員に読まれてしまうので、さすがにそこまでしておしゃべりしようとする生徒はいないようです。これにより「先生の声が雑音(おしゃべり)とかぶらないから聞き取りやすかった!」とこの点でも高評価でした。

 

◆オンライン授業のデメリット

ではオンライン授業のデメリットはなんでしょうか?

①討論形式の授業がしにくい

通常、娘の学校では4~5人1グループに分かれて討論したり、グループ毎に実践的な授業をする事が頻繁にあったようです。
これは、ビデオ会議の「小部屋に分ける機能」を使えば、オンライン授業でも可能です。しかし、今回は進級したばかりのタイミング。娘は進路別のクラス替えがあったため、初めて同じクラスになり、まだ顔も名前もわからないクラスメイトがいる状況です。ここでいきなりPC上でグループ分けして話し合いをするのは、多少無理がありそうです。(これが4月ではなく既に慣れ親しんだクラスメイト同士であれば、オンライン上で小部屋に分かれての話し合いはできそうです。)

 

②オンライン環境によって音声が途切れる

これは始めた当初のみの問題と言えますが、wifi環境が良くない部屋で授業を実施した先生も僅かですがいらした様子です。ここは是非、先生方の環境を早々に整えていただきたいところです。

 

③先生のPC慣れに差がある

実はこれがオンライン授業エピソードとしては一番面白かった点でもあります( ^^ )

まず、PC操作に長けた若手の先生は、何の抵抗もなくオンライン授業を進めているようです。
ある先生は、事前に学校の教室内で何コマ分か授業を撮影してあったようで、初回のオンライン授業からその動画をアップして見せていたそうです。CMでもよく見かける、進学塾のオンライン授業動画に近しいものでしょう。先生の自宅での講義ではなく、教室内が背景の授業動画ですから、見ている生徒達も学校で授業を受けているような感覚で受講できていたようです。

それに対してご年配の先生は、生徒達よりPCに慣れていないため、若手の先生に教えてもらいながら準備されたご様子。ある先生は

「じゃ先生のノートを今から見せるね。見えるかなー?」

と言って、鉛筆書きのノートを画面にバーンと広げたとか。もちろんカメラを通してではほとんど見えません。実はそのノートは既に画像保存されていて、生徒達は共有ページから画像を開いて見えていたのですが、先生はそれを理解されておらず(+_+)、生徒達がチャットで

「先生、ノートを見せなくても画像データで見えてますよ!」

と入力しても、チャットの見方をまだ習得されていないようで、生徒達のチャットをスルーしたまま授業は進んでいったそう( ^^; )
まぁ慣れるまではこんなトラブルがあるのは当然のこと。これも面白エピソードとして、優しい気持ちで受け止めたいところです。

◆意外に高評価のオンライン授業

以上のように、始めて見ればさほど大きな問題もなく開始できたオンライン授業です。そしてスマホやSNS慣れしているイマドキの生徒達はすんなり適応しているようです。この快適さから「オンライン授業に慣れたら、混んだ電車に乗って毎日通学するのを面倒くさがる高校生も出るのでは?」と、親の私の頭には余計な心配まで浮かんでしまったほどです。
もちろん子ども達は友達に会いたくて仕方ありませんし、face to face でなければできない授業もあるので、全てがオンライン授業になる事は誰も望んでいないでしょう。先生方もオンライン授業内で「やっぱり皆に会って授業がしたいなぁ」とつぶやいていらしたようです。

とは言え、この授業方法をこの期間限りで終わらせてしまうのはもったいない気がします。最近多くなった台風や大雨等の災害前後は、無理に通学させずにこの「オンライン授業」を行えば十分事足りる気がします。

コロナ感染拡大による自粛生活で様々な場面で急な変更対応を強いられています。
どれも始めるまでは「大丈夫?」と不安視されがちですが、いざチャレンジしてみれば予想以上に功を奏する場合もあるのです。こんな時こそ、食わず嫌いや前評判で思いとどまるのではなく「まずはトライしてみる」ことも大切ですね!

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