新学年がスタートし、担任やクラス変更など生活環境が変わった子ども達も多いでしょう。もうすぐ新年度も1ヶ月がたち、やっと新しいクラスに慣れてきた矢先に、4都道府県では3度目の緊急事態宣言が発令されてしまいました。これでは子ども達の気持ちも穏やかではいられないでしょう。
新しい環境に溶け込めず元気がない子ども達の心のサポート法について、統計心理学カウンセラー仲間とClubhouseトーク会で話をしました。今回はその時の内容も含めてまとめました。様々な変化に心がついていかずストレスが溜まっているお子さんのサポートのヒントになったら嬉しいです。
◆親に心配をかけたくない子ども達
私達はセミナーで「統計心理タイプによって価値観の違いがあるように、子供への声かけや対応法も個々に違ってくる」と話しています。しかしその一方で、全てのタイプの子ども達が共通して持っている親への思いもあると感じています。それは
★親にはいつでも笑顔でいてほしい
★親には自分の嫌な部分は知られたくない
という思いです。
学校で友達関係が上手くいかなかったり、いじめられて多大なストレスを抱えていても、親にはその事実を全く話さず、そんなそぶりさえ見せない子どもは意外に多くいるものです。そんな時の子どもの心理としては
「親まで悲しませたくない」
「こんなカッコ悪い自分を見せたくない」
「ここは自分でなんとかしなきゃ」
と考えているのでしょう。
ご相談を受ける中でも「担任の先生から自宅に電話が入り「お母さんもご存知かと思いますが、、」と学校でのわが子の辛い状況を聞かされるまで何も知らなかった」と驚く親御さんのお話は少なくありません。
◆子どもの変化をしっかり観察
環境が変わるこの時期は、子どものちょっとした変化に親が気づけるようにお子さんの様子を注意深く観察していてください。
・いつもより言葉数が少ない
・イライラして機嫌が悪い
・食べる量が大きく変わった (少量しか食べない or 大量に食べる)
などの変化が見られたら、何気なく学校の様子を聞いてみるとよいでしょう。話したがらない時は決して無理強いして聞き出さず、あくまで『見守る姿勢』が大切です。ここでもし親が無理に聞き出そうとしたり、話してくれたことに対して否定的な言葉を返してしまうと、子どもはその後から何も話してくれなくなるでしょう。
まずは傾聴の姿勢で子どもに今の気持ちを言葉で吐き出させてあげると、子ども自身も自分の考えがまとまり、何をすべきか見えて来ることもあるものです。
◆家を安心安全で自由に過ごせる場にする
また、家にいる時は楽しく過ごせて、家が安心できる場、ストレス発散できる場になるよう工夫してみてください。とは言っても、自宅で親が何かを企画して無理にやらせるのはNG。子どもによって、家族と触れ合いたい子、1人で部屋で好きな事に集中したい子、など心地よいと感じる状況は個々に違うので、あくまで本人が好きなように過ごせる場にする事が大切です。
◆学校に行かない選択肢もある
もしわが子が「学校に行きたくない」と言ってきたら、あなたはどうしますか?多くの親は「以前と変わらず学校に行けるようにするにはどうしたらよいだろう?」と考えてしまいますが、それは違うと思うのです。例えば、もし親が「途中からでもいいから行きなさい」と無理に登校させた場合、授業の途中から教室に入った瞬間クラスメイト全員の視線が集まるのは必至です。そんな特別な目で見られる状況を子どもは望んでいないでしょう。
近年ではフリースクールのように、不登校の子ども達が自由に登校できる場があります。また、学校に行かずにずっと自宅学習を続けても、小学校や中学校は進級、卒業できるのです。また、校長や先生方の理解のある学校であれば、部活動や修学旅行だけ参加して、友達との交流を続ける事もできると聞きます。
親が、周りからどう見られるかを気にしたり、他の子と同じように行動させたいと親の意思で無理強いさせることなく、子ども一人ひとりの気持ちを聞いて、その子が一番自分らしくいられる場を与えてあげるのが親の役目だと思うのです。
今回はここまで。続きは【後編】のブログにて。。。↓