とうとう東京五輪が無観客での開催になると決まりました。東京都内のコロナ感染者数を見ればこれが英断だと感じる人も多いはず。
しかし、この大舞台で戦うために選手生命をかけて努力を積み重ね、やっと日本代表を勝ち取った選手達の心情は複雑なものでしょう。テニスのオーストラリア代表 ニコラス・キリオス選手は、今回の無観客決定を受けて東京五輪への出場を辞退しています。観客からエネルギーを引き出すショーマンと自分を称しているキリオス選手はTwitterに「観客のいないスタジアムでプレーすることは自分にはふさわしくない」と声明を出しています。
過去のオリンピックを思い出してみても、「応援してくださった皆さんの声に背中を押されて良い結果を残せました！」と感謝の言葉を語る選手は数多くいました。果たして今回の無観客試合は選手のメンタルにどんな影響を与えるのでしょうか。このブログでは統計心理タイプ別に考察してみました。
◆注目度の高い大会で最高のプレーができる選手
直感タイプ(i-colorターコイズ・レッド・ブルー・ロイヤルブルー)の選手は、世界中から注目の集まる大規模な大会であればあるほどモチベーションが上がり力を発揮できる傾向が強いと言われています。
その中でも特にポジティブ思考のターコイズとレッドの選手は、まさに「自分の本領を発揮する時が来た！」と感じ、試合当日もワクワク感を持って挑めるタイプです。そして応援団の歓声によって更に気分を盛り上げていくのでしょう。
東京五輪の日本代表選手では
・バドミントン 桃田賢斗選手（世界ランク１位）
・バドミントン 永原和可那選手＆松本麻佑選手（ナガマツペア・世界ランク２位）
・柔道 高藤直寿選手（リオ五輪 銅メダリスト）
などがポジティブ思考の直感タイプです。
しかし、今回は過去に例のない無観客でのオリンピックです。実力は申し分なく、東京五輪でもメダル候補の選手陣ですが、普段テンションが上がりにくい練習試合の時のように閑散とした体育館で、大舞台ならではの『やる気スイッチ』が入るのか、そして、自分を応援してくれている人達をどれだけリアルに想像しながら気分を高揚させられるか、が勝負のポイントになりそうです。
◆緊張しやすいタイプの選手
共感タイプ（i-colorピンク・オリーブ・イエロー・バイオレット）は、試合時に大勢の人の視線が自分一人に一気に向くことにより、人一倍緊張しやすい傾向があると言われています。チーム競技の選手であれば、チームの仲間と励まし合う事で緊張感を和らげることもできます。しかし個人競技の場合、試合前からどんどん大きく膨れ上がっていく不安や緊張を抑えるには、普段から気持ちを落ち着かせるルーティン行動を準備しておかないと、本番で身体に力が入り過ぎ、実力を発揮し切れないかもしれません。
東京五輪 個人競技の日本代表選手では
・柔道 阿部一二三選手
・卓球 張本智和選手
・陸上 多田修平選手・桐生祥秀選手
・体操 村上茉愛選手
・新体操 喜田純鈴選手
などがこのタイプです。
しかし、わたしは今回の無観客五輪はこのタイプの選手にとっては有利に働くのではないかと考えています。ぎっしり埋まった観客席、試合ごとに盛り上がる声援、選手に向けて一気にカメラを構える世界中の報道陣、という五輪会場独特の雰囲気が今回はなく、普段の練習に近いガランとした会場であれば、緊張感もさほど増す事なく平常心に近い状態で臨めるのではないでしょうか。
また、本国開催という点もこのタイプの選手達にはプラスに働くでしょう。応援してくれる家族や仲間から笑顔で送り出され、彼らと共に戦っている思いを強く持ったままオリンピックの大舞台に立てるのですから。
◆自分のペースを崩さないタイプの選手
そして、自分の目標達成を目指して五輪の舞台に挑んでいるのは、独立タイプ（i-colorゴールド・コーラル・グリーン・オレンジ）の選手です。彼らは突然の環境変化があっても心の動揺が少ない、マイペースな独立独歩タイプです。
東京五輪 個人競技の日本代表選手では、
・体操 内村航平選手・橋本大輝選手
・陸上 山縣亮太選手
・マラソン 大迫傑選手
・柔道 大野将平選手・阿部詩選手
・卓球 伊藤美誠選手・平野美宇選手
・バドミントン 奥原希望選手・山口茜選手
をはじめ、個人競技で五輪メダリストになった選手が数多くいるのがこの独立タイプです。
もちろん大きな声援は全ての選手の背中を押してくれる大切なものですが、「コロナ禍で観客を動員できないのは仕方ないこと」と現実を受け入れ、さほど一喜一憂せず自分の試合で最高の結果を出すための準備をコツコツとしている事でしょう。つまり独立タイプの選手にとっては、東京五輪が無観客で行われようと観客を動員しようと、自分が目指す目標に向けて全力でプレーする事に変わりはなく、メンタルへの大きな影響もないと思われます。
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東京五輪開会まであと１３日。無観客という何とも盛り上がりにくい形での開催になるわけですが、出場する選手達へのリスペクトの想いを込めて、１人でも多くの人がＴＶの前で熱く応援してくれる事を願います！そしてこのブログを思い出して、選手のメンタル面も予想しながら観戦を楽しんでいただけたらなお嬉しい限りです。
