誰も予測しなかった大抜擢により、来シーズンの日本ハムファイターズ監督に就任した新庄剛志監督。監督就任会見から派手なオーダーメイドスーツで注目を集めていました。
◆好感度の高い新庄監督
海外で自由気ままな生活をしながら何度も整形をしたり、その突拍子もない行動に『宇宙人』とも呼ぶ人もいますが、チームを共にしていた選手やスタッフの話を聞くと新庄監督について悪く言う人はほとんどいません。
共通して言われているのは
★緻密に計算した上で行動している
★陰で努力を怠らない
★礼儀やマナーに厳しい
★説明がわかりやすい
とどれも高評価。マイナスな面をあえて探すなら、思ったままを発言し過ぎる、お金に無頓着過ぎるくらいでしょうか(^o^)
◆斬新なアイデアがプロ野球界を変える
今回の監督就任会見では「我慢ならない時は代打オレ」や「また天井から登場したい」等、笑いを取る発言もしていましたが、斬新な中にも「それはいいかも!」と同意してしまうアイデアがいくつもありました。私が気になったのは以下の3つです。
1:優勝なんか一切目指さない
会見を聞いた人達は一瞬驚きましたが、その言葉に続けて
「高い目標を持ち過ぎると選手はうまくいかない。地味な練習を積み重ねて何気ない試合を重ねて、9月辺りに優勝争いをしていたらさぁ目指そうと。」
と話していました。常に上位にいるチームなら別ですが、日ハムは2016年の優勝を最後に2017年以降はBチームにいる事が多くなっています。まずは目の前の1試合1試合を大切に戦い、結果Aチームにいた時点で優勝を意識した方が、選手達も個々の目標を目指しながらのびのびと成長していけると考えているのでしょう。
2:レギュラーなんて1人も決まっていない
「プロの世界に入ってくる選手のレベルはほぼ一緒。メンタル的に伸ばせない指導者がいたと思うが、僕は引き出す力がもの凄くあると思うので、メンタルを鍛えながらタレントを作り上げたい」
更に「2軍の選手にも全員1度は1軍のチャンスをあげたい」とも話していました。実行するのはなかなか難しい部分もありますが、新庄監督が言いたい事はよくわかります。このルールが実行されれば、現在2軍にいる選手達のモチベーションは必然的に上がり「1軍に上がるチャンスを掴むぞ!」とトレーニングに一層力が入ります。そして1軍にいる選手も2軍に落とされないために現状に甘んじず日々真剣に練習に励む、という相乗効果が起こるでしょう。ポジティブな雰囲気の中で選手同士が切磋琢磨していける最高の環境に変えられる可能性大なのです。
3:人間性は大事。人の悪口を言わない、挨拶のできる選手を育てていきたい
新庄監督の礼儀正しさは幼少期からご両親に叩き込まれ、特に目上の人への礼儀は絶対崩さないとの事。大リーガー時代、通訳は必ず自分より年下の人を選んでいたと言います。年上だと失礼のないようにと気を遣って気疲れしてしまうと考えたのでしょう。
また、日ハム選手時代で言えば、後輩の森本稀哲選手が当初コーチに対する態度が良くなかったのを見てから生活面も共に過ごす時間を持ち、普段の食事中のマナーから野球に対する姿勢まで様々注意しながら指導していたと言います。
確かにスーパープレイヤーに共通しているのは、技術やプレーが優秀なだけではなく、ファンや周りの人達への対応も謙虚で礼儀正しいのが抜きん出ている点です。人間性を育てるために礼儀から指導していこうという新庄監督。若手選手が新庄監督のもとでどのように変化し大きく成長していくのか楽しみです!
統計分析タイプではグリーン(独立&リスク思考タイプ)の新庄監督。義理人情に厚く、チーム全体のバランスを重視し、足りない部分は自ら動いて補填するのが得意な資質ですから、監督にも適しているように感じます。破天荒そうに演じていますが、実は理想のチーム像に対して逆算しながらしっかり計画を練って進めていきそうな予感がします。
その他にも
「作戦面で「ヒットを打たなくても点は取れるんだぞ」という野球の面白さを発信していきたい」
「SNSはもの凄く大事。だから試合中にインスタライブとかできたら最高かな」
など、今後のプロ野球に革新をもたらすアイデアが盛り沢山な会見でした。新庄監督の改革こそが、球場に足を運ぶ新しいファンを増やしプロ野球全体を盛り上げ、その結果チーム財政を潤す、というプロとして行うべき正しいアクションだと感じました。来シーズンのパリーグはかなり面白くなりそうです♪