子どものうちに体験すべきことは?

先日、英語教室での子ども達の様子をみて気づいたことをひとつ。

私が自宅で行っている英語教室のクラスは年代別に分かれています。そして同じ年代クラスを違う曜日に複数開室しているため、同じレッスン内容を何度か行うのですが、今回は子ども達のリアクションが曜日ごとに大きく違ったのです。

それは『魚と寿司ネタのマッチングゲーム』でのこと。

◆釣り好き・寿司好きの生徒達

最初のクラスは、釣りが大好きな男の子がいるクラス。彼は私より魚について詳しいので、魚の絵が描かれたカードを見れば、すぐにその名前を即答してくれました(もちろん最初は日本語ですが)。

同じサイズのカードにマグロもサバもアジも描かれているため、大きさでは判断がつかないのに、魚の色や顔つきでわかるとの事、さすがです。

そしてこのクラスの他の生徒達はお寿司が好きな子が多かったので、皆自分の好きなネタのカードを取って「このお寿司の魚は英語でなんて言うの?」とどんどん質問してくれました。

そして英単語だけでなく “Saba-Zushi  is made from mackerel. ” とセンテンスでも言えるようになりました。

◆魚嫌いな生徒達

そして、次のクラスは女の子が多いクラス。同じようにレッスンを進め始めたのですが、何だかいつもより静かめ。そこで寿司ネタカードを並べて
「好きなカードを取って!」
と英語で伝えたところ…魚のカードを取ってくれたのはなんと1人だけだったのです!

そこで1人ずつ質問してみたところ、カードを取った生徒以外はお寿司が嫌いだと言うのです。「じゃあ焼き魚は?」と聞くと、もっと嫌な顔をして首を振られてしまいました。人気のカードは魚ではなく「egg(玉子)」と「cucumber(かっぱ巻きのきゅうり)」のみ(‥;)。

カードゲームは最初のクラスとは比べものにならない盛り下がりようで、早めに切り上げる事となりました。もちろん魚の名前も一応覚えてくれましたが、興味がないぶん忘れてしまうのも早いでしょう。

好きこそものの上手なれ」を痛感したレッスンとなりました。

◆先生の好き嫌いも大切なポイント

今回はレッスン内容の好き嫌いでしたが、指導する先生との相性(好き嫌い)も侮れません。

よく耳にするのはピアノ教室でのお話。ピアノを弾くのが大好きでピアノを習い始めたのに、先生との相性が悪くピアノ教室に通うのが苦痛になり、最後にはピアノ自体が嫌いになってしまうという負のスパイラルにはまるケースです。

先生としては、その生徒さんの素質が高いと感じるからこそ、その才能を伸ばそうと厳しく接しているのでしょうが、それで生徒さん自身が大きなストレスを抱え、楽しみとやる気がなくなってしまっては元も子もありません。

◆名コーチの共通点

NHK(Eテレ)で放送されている「奇跡のレッスン ~世界の最強コーチと子どもたち~」という番組をご存知でしょうか。私は大好きで毎回観ています。

奇跡のレッスンURL     http://www4.nhk.or.jp/wonderlesson/

この番組では、世界大会で優秀な成績を収めた各分野の著名なコーチが、日本のとある小学校や中学校のチーム練習に短期間関わる企画番組。ほんの1週間程度の指導でも、子ども達の目の輝きは明らかに変わり、努力した成果も明確に出てきます。

コーチのジャンルは個人スポーツ・団体スポーツから音楽系まで様々です。ジャンルは違えど、全てのコーチが異口同音に語るのは

「まずは子ども達が「これをやるのが楽しい!!」と本気で感じることが最も大切。子ども時代のこの楽しい経験が、今後起こり得るライバルの登場やスランプなど様々な壁にも立ち向かえるメンタルの下支えになるのです」

という言葉です。そしてどのコーチも練習の最後はゲーム等をさせて「あー楽しかった!」という気持ちで終わるように工夫されていました。

私が統計心理分析を活用して、各選手が最も心地よい状態で自信をもって試合に臨めるようにサポートしているのも同様です。が継続して実力を出し続けるには『楽しんで行う』のが最善策だと考えているからです。そのために家族やコーチなど周りの人達の関わり方の改善アドバイスをしていますが、それがうまくいくと今度は「何事もポジティブに捉えていこう!」と本人の思考に変化が出てきます
「失敗したらどうしよう…」から「頑張ればできる気がする♪」に変わっていけば、あとは周りのサポートなくとも勝手に自走していくのです。

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日々の英語レッスンでも、子ども達が思いっきり楽しんだ時はレッスンが終わりに近づくと「えーもうおわり~?はやいー!」と口々に言ってくれます。この言葉が毎回出るのが私の目指すところ。 今後も子ども達が夢中で楽しんでいるかどうかを意識しながら臨機応変にレッスンを進めていくこと、また、子ども達が自ら”Yes,we can!”の感覚を持てるようにポジティブな声かけを続けていこうと改めて思ったのでした。

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