親が理解しやすい子ども、理解しにくい子ども

「親は子どもの事をどれだけ知っているでしょうか?」

ちょっとドキッとする質問ですね。こんな主旨のタイトルが下記個別塾のHPで企画した「名前がない展覧会」という動画に付けられていました。
http://www.risu-japan.com/oyako/

◆わが子の作品を見つけられますか?

学校の展覧会では通常当たり前のようにクラスと名前が書かれた作品が多数飾られ、親達はわが子の作品を見つけるべく目を皿のようにして名前を探します。
ところが、この展覧会の作品には1つも名前が書かれていません。習字ならば文字、作文ならば文字と内容、絵画や工作ならば「わが子だったらこんなものを描き作るだろう」というイメージで探すのです。あなたが親御さんならお子さんの作品を当てられる自信はありますか?
私は「習字と作文は当てられそうだけれど、絵や工作は沢山の中から探し当てられるか自信ないな~」と不安を覚えました。

◆子どもの親に対する反応

親が選んだ作品がわが子の物でなかった時の子どものリアクションはシビアなものでした。
「これ、わかんなかったの??」と親の顔をちらっと睨んで不服そうな男の子。子どもは親が自分の事を全てわかってくれているものと思っているのでしょう。

子どもを理解できているか否かはコミュニケーションの密度だけで決まるものでもないようです。毎日一緒にいる時間の長いお母さんでも外れる事もありますし、逆に仕事で忙しく一緒に過ごす時間が短くても、子どもの様子を感じ取れる勘の良いお父さんはピタリと当ててしまうのです。

◆感覚の似ている親子、似ていない親子

ご家族のコミュニケーションアドバイスをしていてよく出会うのは、1つのご家族が理解しやすい組み合わせとそうでない組み合わせに分かれるパターン。でも理解しにくい間柄だとしてもずっと平行線が続く訳ではありません。相手のメンタル特性を知る事で日々の行動理由が頭で理解できるようになるため、イライラも半減しますし返す言葉もソフトに変えられるようになります。

しかしいざ何か問題が起こり、子どもの表情が暗くなったり急に言葉数が少なくなった時はどうでしょうか。
「何かあったの?」なんてダイレクトに聞いても子どもはすぐに話してはくれないでしょう。なぜなら子どもはいつでも「親に心配をかけちゃいけない。迷惑をかけちゃいけない」と思っているからです。

こんな時は、感覚の似ている(i-colorタイプの近い)親御さんの出番なのです。メンタルが傷ついているお子さんにどんなアクションをすればその傷が癒されるか、それが感覚の近い親御さんなら素でわかるからです。
この時違うタイプの親御さんが素で対応すると大変です。本人はよかれと思ってした言動が、子どもの傷に塩を塗り込んでいる事が本当によくあるのです。これではお子さんを励ますどころか、親子関係にヒビが入りかねません。

◆夫婦間で子どもの変化を報告し合う時間を持つ

普段忙しい日々を過ごしていると、夫婦で子どもの話をするとしても「来週は授業参観ね」とか「○○ちゃんがテストで良い点取ったわよ」なんていうイベント報告的な話に留まりがちですが、オススメしたいのはそれぞれの親から見た子どもに関する気づきの報告です。
「なんか最近元気ないと思わない?」
「急に表情が明るくなったよね。なんかあったのかな?」
など、ふと感じた事を夫婦で確認しておくのです。そうすると、感覚の違うお子さんの事でも「そうかな?あらためて注意して観察してみよう」という気持ちになりますよね。
そうやって夫婦それぞれで理解しやすい方のお子さんのちょっとした変化を報告し合えば、お子さんのメンタルが深く傷つき修復が難しくなった頃に発覚する・・なんて危険も減らせるのではないでしょうか。

◆まとめ

子どもは成長と共に親に気を遣い、また全てを知られたくないという思いが育ち、親に余計な話はしなくなるものです。(特に男の子は何も話さなくなるようですね(^^;))

親も子離れが必要ですので全てを把握する必要はないのですが、コミュニケーションの時間が減る事で子どもが精神的に傷ついている事にも気づかなくなってしまっては、親子共に辛い思いをする結果になるでしょう。

是非ご夫婦で『子どもの気づき報告』をし合ってみてください。意外な気づきがきっとあるはずです。そうすれば「名前がない展覧会」があってもきっとお子さんの作品を全て当てられるのではないでしょうか♪

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