リオ五輪パレードの盛り上がりも冷めやらぬ中、新しい選手が快挙を成し遂げました。卓球の平野美宇選手(16歳)が女子卓球ワールドカップで最年少優勝を果たしました。
今日は平野美宇選手のi-colorと、幼い頃から卓球を指導してきたお母様の子育て法についてまとめてみました。
◆平野美宇選手のi-color
平野美宇選手の本質カラーは【独立志向】のi-colorオレンジ。1人で黙々とわが道を進むタイプですから個人競技が適していたのでしょう。また、外で見せるカラーが優しい【共感志向】のi-colorバイオレットのため、パッと見はソフトな印象がありますが、かなりの負けず嫌い志向です。
i-colorオレンジの代表的アスリートと言えば、フィギュアスケートの羽生結弦選手です。世界大会で2位に甘んじた時、表彰台の上で1位の選手に「次にそこに立つのは僕だからね」と発した程の負けん気の強さと闘志を持っています。
また、近くにライバルがいた方がモチベーションが上がるのもi-colorオレンジの特徴です。
5歳からペアを組んでいる伊藤美誠選手も同じく【独立志向】で、i-colorはグリーン。どちらのカラーもマイペースにわが道を進んで行く芯の強さを持っています。お互いを「良きライバル」と認めて競い合えてきた環境は、2人にとって卓球の技術力アップを加速する最高の環境だったと言えるでしょう。
そして平野選手のi-colorオレンジは、目の前の勝負に負けても慌てる事なく、最後の最後に勝つまで諦めずに前進できる「ウサギとカメ」のカメさんのような長期戦タイプでもあります。
さらに、失敗や負けなどマイナスな結果も「自分の成長のためには必要な経験」と捉え、それを糧に更に努力していけるポジティブ思考でもあります。
リオ五輪で日本代表選抜から落ちた後
「いろいろな人から「美誠に置いて行かれているね」と言われた。最初は悔しかったのに、いつの間にか悔しくなくなってきていて、そんな自分が悔しかった」
とも話しています。
リオ五輪でサポートメンバーになった悔しい経験をバネにした事が、今回の優勝にも繋がっているのでしょう。
◆平野美宇選手の母の指導
美宇選手の母真理子さんは「平野英才教育研究センター卓球研究部」を開設し、美宇さんはここで3歳から卓球を始めました。この名称を聞くと、どんなに厳しい指導の元卓球を教え込まれたのかとイメージしがちですが、真理子さんは「子どもは強制すればやりたくなくなる」と考え、常に本人の意思に任せたそうです。以前は教師をされていたそうですから、多くの生徒を指導してきた経験から得た結論なのかもしれません。
そして、小さいうちは卓球の練習が楽しくできるように「大好きなキティちゃんにごはん(白い球をご飯に見立てた)をあげようね」と言って、キティちゃんを卓球台に置いて球を当てる練習をしたり、名前のひらがなの積み木を並べて、それに順に球を当てる練習をさせていたと言います。やや策略的ではありますが、美宇さん本人は楽しみながら練習できた事でしょう。
また「自分の事は全て自分でやるように」と、オムツをリュックで持たせたり、自宅の山梨から大阪の練習場まで小学3年の頃から1人で通わせるなど、自身の子育て論を徹底して行っていたのです。きっとお母さまは【独立志向】なのでしょう。
【独立志向】同士の親子のためひじょうにうまく嚙み合ったようですが、もし美宇選手が常に一緒に行動する事を求めがちな【共感志向】の子どもだったら、これらの母の行動は「冷た過ぎる」と受けとめられ、母の愛を感じ取れなかったかもしれませんね。
そして、今回の優勝に繋がる急成長のポイントのひとつは「アドバイスを待つ受け身の姿勢から、どうすれば勝てるのか自分で考えるようになった点」だと言います。まさに【独立志向】らしさが生きてきた成果でしょう。
◆まとめ
無理に練習を強制せず楽しみながら卓球を指導してくれた母真理子さんと、1歩1歩自分のペースで進んで行く【独立志向】の美宇選手。美宇選手のマイペースさや、幼少期の泣き虫な点には真理子さんも悩まれたようですが、常に美宇選手の意思を尊重してきた忍耐強い子育て法には頭が下がる思いです。
「理想はお母さんのようなお母さんになること」と話している美宇選手。【独立志向】の子どもに尊敬される親になるには、親のやり方や思いを押しつけるのではなく「わが子にはわが子なりの考えとわが子なりの別の人生がある」と割り切って向き合う事が大切なようです。
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