◆全ての人間関係に活かせるi-color
先日出版しました「子どものやる気を引きだす親うばう親」(キノブックス刊）は、タイトルの通り『親子間の価値観の違いやコミュニケーションでの行き違い』をテーマに書かせていただきました。
しかし、本をお読みいただいた方々にうかがってみると
「親子だけでなく、兄弟姉妹・夫婦・上司と部下の関係性にも活用できる」とのご感想を数多くいただいております。
i-color（統計心理分析ツール）は、人と人の価値観や志向の違いを理解し受け入れるものとして活用できますから、様々な人間関係に反映可能なのです。
◆難しい嫁姑の関係性
嫁姑関係についても、以下のようなご感想をいただきました。
「我が家は主人の両親同居で色々な人間関係が入り乱れています。ついつい顔色を伺ってしまう共感タイプの私。将来、娘に姑の愚痴でも言おうものなら、独立タイプの娘に「はっきり本人に言えばいいじゃない！」とビシッと言われる自分の姿が浮かんできました。この本を参考にしながら、意見を上手に言える自分になろうと思います。」
◆嫁姑がぶつかる理由１
私は、同じ家に住む実母と祖母(実父の母親）のバトルを見ながら育ちました。そして幼少期から「なぜ嫁と姑はぶつかるのか？」をずっと考えさせられました。
そして行き着いた結論ですが、一番最初に考えられる理由は『同じ男性が好きだから』でしょう。実の母と娘でさえぶつかる事が多いのに、母は息子を、嫁は旦那様を愛しているのです。
学生時代を思い返した時、クラスの女子が同じ男の子に心を寄せているとわかると、今まで気にならなかったその子の態度が急に目に着いたり、自分とその友達を色々と比較してみたり・・なんて事ありましたよね？それに近い状況ですから、相手の言動が気になるのは、ある意味仕方ない事なのでしょう。
◆嫁姑がぶつかる理由２
ぶつかるもう１つの理由は『母と嫁は同じ女性だから』でしょう。
子育てでもよく耳にする母のホンネは
「息子は「いつか自分のもとを離れて独立して生きていくもの」と思うから割り切って対応できるんだけど、娘には「女性・妻・母として、あらゆる事を教え込む責任がある！」とか思っちゃうから、つい口うるさくなっちゃうのよねぇ」
というものです。
当然、息子のお嫁さんに対しても「女としての人生の先輩」という立場から、自分のやり方や考えをアドバイスしたくなってしまうのが姑の常なのでしょう。
◆口出しする真意はそれぞれ
どうしても口うるさくなりがちなお姑さんも、志向タイプ毎にその理由は違うと思われます。
★息子を愛情たっぷりに育ててきた【共感タイプ】のお姑さんは
「私が息子にしてきたような思いやりのある愛情込めた対応を私に代わってしてあげてほしい」
と思っているでしょう。
★自分なりのやり方にこだわりを持っている【独立タイプ】のお姑さんは
「家事をササっと終わらせる、私流の効率的なやり方を伝授してあげよう」
と思っているでしょう。
★上下関係に忠実な【直感タイプ】のお姑さんは
「私もお義母様の考えを敬い多くを学んできたのだから、あなたも礼儀正しい態度で、私の思いを察して行動してほしいわ」
とやや上の立ち位置から見守っている事でしょう。
◆結婚前チェックは重要！
幼少期から嫁姑バトルを見てきた私は、小学生の頃から
「どんなに好きな男性ができても、その人のお母さんと相性が合わなそうなら結婚はやめよう」
と心に強く決めていました。「どんな小学生だ？？」と思われるでしょうが、そのくらい家の中で起こる嫁姑バトルは、私にとって心痛む辛い思い出だったのです。
そして現在の私と義母はというと・・
・お互いサバサバした性格
・末っ子で兄姉を見て学習して育ってきた要領の良いタイプ
・義母も長男の嫁として嫁姑で苦労したので、嫁の気持ちがわかるタイプ
と共通点が多いためか、ひじょうに相性は良く、今や実母より相談しやすい間柄です。そして、i-colorで見てみたところ、私の義母は【独立タイプ】、私も【独立タイプ】。「似ているわけだ」と妙に腑に落ちました。
◆まとめ
結婚は、夫婦２人だけのものではなく『２つの家族が１つになる』ということ。
どうにもぶつかりやすい嫁姑の関係も、事前に相手の志向タイプとこだわる真意が理解できていると、お互いがむやみに感情をぶつけ合わずに、良い関係を保てるのではないでしょうか。
できれば、結婚前に彼のお母さんに何度か会って話をしてみる事。そして、お互いのこだわりポイントの違いを把握しておく事は重要なポイントだと思います。
そして「この対応は我慢できないかも？」という場面に出くわした時は、色々と考え直してみるのも、転ばぬ先の杖として必要なのではないでしょうか。
一度結婚したら一生続くのが、難しい嫁姑の関係性なのですから…。
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