2016年活躍したアスリート【共感タイプ編】

このシリーズの最後を飾るのは【共感タイプ編】です。
i-colorでは、ピンクオリーブイエローバイオレットが【共感タイプ】です。

大切な人や仲間と心をひとつにして支え合うことで、安心して前を向いて進んで行ける、心優しい気配りタイプです。

「優しい共感タイプは、日々相手と戦うアスリートには向いていないのでは?」と考える人もいるでしょう。確かに人数的に見て決して多くはないのですが、著名な共感タイプのアスリートも存在します。

特に多くいたのは、佐々木則夫元監督が率いたなでしこジャパンです。澤穂希選手を筆頭に、川澄選手、大儀見選手、大野選手、阪口選手、岩渕選手など、主要メンバーの大半が共感タイプだった時期に世界大会でメダルを獲得していました。試合でのアイコンタクトプレーや正確なパス出しには、このチームの仲の良さと信頼の深さが感じられました。

では今年2016年に活躍したアスリートは誰でしょうか。

◆活躍した【共感タイプ】アスリート

まず、リオ五輪では

・競泳の金藤理絵選手(イエロー)・瀬戸大也選手(イエロー)

・レスリングの登坂絵莉選手(バイオレット)

・柔道の原沢久喜選手(ピンク)・羽賀龍之介選手(オリーブ)・永瀬貴規選手(オリーブ)

・陸上の桐生祥秀選手(ピンク)

その他には

・二刀流で大活躍した日本ハムの大谷翔平選手(バイオレット)

・フィギュアの新星 樋口新葉選手(イエロー)・本田真凜選手(オリーブ)

などです。彼らの共通点は、彼らの気持ちを支えるキーマンが傍にいることです。

金藤選手は金メダル獲得直後のインタビューで

「加藤コーチのおかげです」「加藤コーチに感謝しています」

とコーチの名前を連呼していました。

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それもそのはず。高校生だった金藤選手の実力を見出し、自身が監督を務める東海大学へ誘ってくれたのは加藤コーチです。そして、北京五輪代表選手になるまで育て上げてくれたのも加藤コーチ。その後、椎間板ヘルニアを発症して戦線離脱し、本人が引退を考える中、励まし続けて現役続行させてくれたのも加藤コーチなのです。この頼れる大きな存在である加藤コーチがいなければ、金藤選手は引退の道を選んでいたかもしれないのです。

「これほどまでにお世話になった加藤コーチに金メダルを懸けてあげたい!」

この強い想いが、リオ五輪本番で彼女の実力を発揮させてくれたのでしょう。

 

瀬戸大也選手のi-colorは、本質イエロー(共感タイプ)・外面コーラル(独立タイプ)。外面は誰よりも負けず嫌いなコーラルの面を持っています。

小学生の頃から萩野公介選手と同じクラブで切磋琢磨してきた瀬戸選手。
今回のリオ五輪は2人共に出場する初めての五輪でした。もちろん、瀬戸選手にとって萩野選手は一番のライバルではあるものの、一人で初の五輪に挑むより、長年共に戦ってきた萩野選手が近くにいることが、共感タイプの瀬戸選手の気持ちをどれだけ支えたかは計り知れないものがあります。2人共にメダルを獲得できた時は本当に嬉しそうな笑顔が見れました。

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次に、レスリングの登坂絵莉選手です。

彼女が吉田沙保里選手に憧れ慕い続け、今や妹のような存在になっていることは周知の事実です。「吉田選手と一緒に五輪に出場して一緒に金メダルを獲る!」というのが、彼女の夢であり目標でした。

吉田選手の背中を追い続け、共に過酷な練習に耐えて臨んだリオ五輪。吉田選手が伝授した高速タックルと最後の最後まで諦めない姿勢が結果に繋がり、金メダルを獲得するまでに成長していました。

そして、その後吉田沙保里選手が決勝戦で敗退した時、登坂選手は本人と同じ位泣き続けていました。大切な人の辛い気持ちを自分事のように共感できる彼女らしい姿でした。
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そして、陸上の桐生祥秀選手

個人戦では緊張からかベストな走りには至らなかったものの、400mリレーでは「先輩の足を引っ張らないように」、また「先輩と共にメダルを勝ち取りたい」という想いが功を奏して最高の走りに繋がったのでしょう。リレーで銀メダルを獲得した後には最高の笑顔を見せてくれました。

◆共感タイプ指導者の活躍が際立った2016年

そして、今年最も注目したいのは『共感タイプの指導者』の活躍です。

・駅伝連覇を飾った青山学院大学駅伝部の原晋監督(イエロー)

・柔道日本代表の井上康生監督(バイオレット)

・日本ハムファイターズの栗山英樹監督(バイオレット)

・競泳日本代表の平井伯昌ヘッドコーチ(ピンク)

など、【共感タイプ】の指導者が大きな成果を上げ、私達に感動を与えてくれました。

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共感タイプの指導者は、常に全ての選手の気持ちを考えながらアプローチしているように見えます。そして、自らが先頭に立って率いるのではなく、「主役は選手達」という意識を持って後ろから選手達を全力で支えている印象を受けます。

栗山監督

「選手への言葉かけは最大限の配慮をして最善の言葉を選んで話すように心がけています。言葉の取り違いで、こちらの気持ちが正しく伝わらない事があってはならないですから」

と話しています。

また、井上康生監督は個人競技でありながらチームの結束力を重視し、試合直前には選手個々に自信を与える魔法の言葉かけをする等その指導法には定評があります。リオ五輪で全階級メダル獲得という最高の結果を出した後の会見では

「よく選手達は頑張りました。4年前の五輪では屈辱の涙を流したんですけれど、今回は最高の選手と最高のスタッフと最高の舞台で戦えた幸せというものを感じ取れた涙だと思います」

と言って、隠すことなく涙を流しながら選手達を称えていました。共感タイプの日本代表選手達(上記参照)も、井上監督の想いを心の支えに戦っていたことでしょう。

共感タイプの指導者が共通して繰り返し言うのは

「選手達を信じていますから」

という言葉です。この思いが選手達に伝わっているからこそ、選手も指導者のために頑張ろうと奮起するのでしょう。

日本ハムの中田翔選手は栗山監督について

「あそこまでチーム、選手一人ひとりのことを考えている人はいない。1年目から監督を男にしたい、1番の監督にしたいとガチで思った。正直、監督と出会うまでそんな気持ちを持ったことはなかった」

と語っています。

厳しい練習を行いながらも、個々の選手の気持ちを受けとめながら誠心誠意対応する事で、選手との間に深い信頼関係を築いていくのが共感タイプの指導法なのでしょう。

また、バイオレットリスク対策として徹底した調査・分析を行う慎重派タイプです。井上康生監督も栗山英樹監督も、対戦相手から全チームメンバーまで、あらゆるデータを収集し細かく分析しながら臨んでいると言われています。全ては「選手達が最高の結果を残し輝けるように」という想いからなのでしょう。

まとめ

「指導者の言うことには全て従え」という昔ながらの指導法から、共感タイプのように、選手毎に個別のメンタルアプローチをして、選手達の実力とやる気をより大きく発揮させる指導法が、今後一層増えていくように感じます。
2017年、新たな共感タイプの指導者が選手達を伸ばして活躍する姿を期待しています!

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長友佑都&平愛梨は「気持ち第一優先」のカップル♡
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