神奈川大学駅伝 大後監督が目指すチーム力

第49回全日本大学駅伝は、前回の出雲駅伝1位東海大学と2位青山学院大学の一騎打ちと思われていたところ、神奈川大学が20年ぶり3度目の優勝を飾りました。
監督や選手の言動と i-color(統計心理分析による志向タイプ)から、神奈川大学駅伝チームの特徴を考察してみました。
(画像元:http://hamarepo.com/story.php?story_id=4845)

◆優勝の胴上げをしなかった大後監督
最終走者の主将鈴木健吾選手が1位でゴールテープを切るとチームの選手達が駆け寄り、鈴木選手が胴上げされました。ここで普通なら監督も胴上げされるシーンですが、大後監督は胴上げを辞退したのです。その理由は
「近くにほかの大学の選手もいてスポーツマンシップに反すると思ったから」
と。試合途中のインタビューでその後の展開予測を聞かれても「まだわかりません。油断はできません」と常に謙虚な発言が目立った大後監督。i-color(統計心理分析による志向タイプ)を調べてみると、共感タイプの i-colorピンクだとわかり納得しました。

i-colorピンクで著名なスポーツ関係者は
なでしこ(サッカー女子日本代表)を世界一に導いた佐々木則夫(元)監督、競泳日本代表の平井伯昌監督、修造チャレンジで数多くの若きテニス選手を輩出している松岡修造さんなど、指導者として輝いている人が多いのです。
共感タイプ全般に共通するのは
自分個人よりも、手塩にかけた選手や同じチームの仲間が称賛されるのを心から喜べる『陰の功労者タイプ』であり、仲間のために誠心誠意尽くせる人達です

20年前神奈川大学が箱根駅伝で初優勝した時にコーチをしていた大後監督。長きに渡り監督が大切にしてきたのは『グループダイナミクス(集団力学)』だと言います。

「駅伝は部員全員で戦うもの。縁があって同じ大学の駅伝チームになったのだから、そのチームのために一人ひとりが「何をすべきか」「どうやってチーム力を高めるか」を真剣に考えて行動すれば、それは足し算ではなく掛け算になって変化していく。だからチームカラーは指導者のカラーではなく、その時の主将やマネージャー達のカラーであってほしいと考えています。

(引用元:http://ekiden.kanagawa-u.ac.jp/member/message.htm)
また
「ぼくは選手達の伴走者のような存在なので、自分の一言一言が大変重みを持つと感じています」
と言葉選びの大切さを語っています。これは、日本ハムファイターズの栗山英樹監督も同じことを話されていました。栗山監督も同じく共感タイプです。

◆長期的戦略思考の鈴木健吾選手

主将の鈴木健吾選手は、前回の出雲駅伝には出場していませんでした。実はその時、彼は伊豆大島で12日間の個人合宿を行っていたのです。夏場の走り込み不足で調子が上がらず、大後監督と相談し導き出した結論だったそうです。
「箱根と全日本でしっかり結果を残すなら、出雲は犠牲にしないといけない。
3大駅伝の初戦を見送るのは葛藤もあったが、結果で恩返しするしかない」と考えたのです。
(引用元:https://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/201711060000172.html)

鈴木健吾選手のi-color(統計心理分析による志向タイプ)は、本質が独立タイプのオレンジ、外面が直感タイプのターコイズ。これはフィギュアスケートの羽生結弦選手と同じi-colorです。
自分の力を最大限に活かすためには、目先に捕らわれず行動できる長期的戦略思考の持ち主です。また周りからの意見や批評に動じる事なく、1人で黙々と努力できる芯の強さも持ち合わせていますから、伊豆大島での個人合宿は i-color 的に見てもピッタリはまった対策だったようです。

◆共感タイプ3校の対決
実は、神奈川大学の大後監督だけでなく、青山学院大学の原晋監督も、東海大学の両角速監督もi-colorは同じ【共感タイプ】です
選手1人ひとりの気持ちや個性を大切にしている監督3人の采配と、3大学のチーム力の対決!2018年の箱根駅伝はいつになく見ごたえがありそうです!!

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