今季シニアデビューしたばかりの三原舞依選手(17歳)が快挙を成し遂げました! 四大陸選手権で最高の演技を披露し、浅田真央選手以来の『初出場初優勝』を果たしたのです。
日本フィギュアのエース宮原知子選手がケガで欠場の中、新星が見事な結果を残してくれました。
◆難病を克服しての復帰シーズン
昨年は「若年性突発性関節炎」という激しい痛みを伴う病により、スケートが滑れない状況だった三原選手。完治が難しいと言われる病気で選手生命も危ぶまれた中、今シーズン無事復帰を果たしています。
◆ショート・フリー共にノーミスの演技
まず、ショートプログラムでは自己最高得点に迫る66.51点で4位につけました。4位と言っても1位との点差はわずか1.74点差。得点の大きいフリーでの逆転が望める僅差でした。
「会場が大きいので上の方まで表現を届けたい」という思いから、苦手な3回転フリップも思い切り良く踏み切って成功。インタビューで
「楽しい気持ちで滑り切ることができました」
と話す通り、見ているこちらにまで楽しさが伝わる素晴らしい演技でした。
フリーの演目は「シンデレラ」。「復帰の今シーズンは明るく演じて欲しい」と願う中野園子コーチの選曲だと言います。
フリー演技直前に、長洲未来選手(アメリカ)がノーミスの演技で高得点を出し、会場全体が大きく盛り上がった後というひじょうに滑りにくい空気の中での演技スタートとなりました。
しかし、三原選手はその雰囲気にも動じず、全てのジャンプを完璧に滑り切ったのです。
また、表情こそ緊張していたものの、初々しさから徐々に伸びやかさを増して行くスケーティングと三原選手の純粋な少女らしさが、曲の「シンデレラ」のイメージと重なり、フリーは134.34点と自己ベストを遥かに超える高得点を獲得、総合得点は200点超えの200.85点を叩き出したのです!
◆三原舞依選手のi-color
彼女のi-colorは、本質カラーがグリーン、外面カラーがオレンジと、どちらのカラーも個人スポーツ選手に多い「独立タイプ(表現グループ)」です。
i-colorグリーンのアスリートは、錦織圭・杉山愛(テニス)、内村航平(体操)、松本薫・中村美里(柔道)※敬称略 など、数多くの個人競技アスリートが大舞台で活躍しています。
そしてフィギュア選手の大半は独立タイプです。自分の得意な技を1人で演技し、それに点数で評価をもらえるのが、独立タイプのモチベーションポイントにぴったりはまっているからでしょう。
さらに、本質カラー・外面カラー共に独立タイプの人の特徴は「努力の人」。
「できると思って努力を続ければ必ず道は開ける!」と信じるポジティブ思考と芯の強さを持ち、ライバルや困難にぶつかっても、諦めず歩みを止めず、目標達成に向けて1歩1歩前進していく特性を持っています。その姿は「ウサギとカメ」のお話に出てくるカメのようです。
そして大会本番でも「ここまで努力してきたのだから、あとは実力を出すのみ」と割り切って考えられるため、他の志向タイプの選手にくらべて緊張度が低く、本番で硬くなる事は少ないようです。
同じi-colorグリーンの内村航平選手も
「オリンピックの演技の時も、そんなに緊張しないです」
と数々のインタビューで答えています。
更に「自分が経験してきた事はプラスもマイナスも全て無駄なく生かしたい」と考えるのがこのタイプの特徴です。つまり、どんな逆境にあっても「これは私の人生に必要な試練だ」と捉えて立ち向かえる強さを持っているのです。
三原選手は難病で昨年スケートが滑れないという過酷な経験をしたからこそ、
★スケートができる楽しさ
★スケートが心底好きな想い
★リンクに立てることへの感謝
などが、今までの演技にさらに表現力を与え、私達の心にも強く伝わってきたのでしょう!
◆まとめ
目標が決まれば、マイペースながらも歩みを止めずに前進していくi-colorグリーン。
三原選手は夢を聞かれると
「オリンピックで金メダルを取ること」と明言してきました。
今回平昌オリンピックの会場で優勝した彼女は、その夢の実現に向けて大きな大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう!