平昌五輪出場選手をi-color分析(※)する第4弾は、スノーボード界で急成長する若手選手2名に注目しました。その理由は、技術面や成績だけでなく、大舞台でも萎縮せずに自分らしい演技を発揮してくれそうなi-colorタイプだから。選手のメンタル面も垣間見ながら、スノーボード観戦をより楽しんでいただけたら嬉しいです。
(※i-colorとは:統計データに基づいて、個々人の行動心理タイプを色で分類した統計心理分析です)
◆堀島行真選手(モーグル)
1人目は、モーグルで昨シーズン2冠を飾った堀島行真選手(20)です。
モーグル競技は、スキーのターン技術点(60%) ・2つのジャンプ台を飛ぶエア点(20%)・スピード点(20%)で採点される競技。彼の得意技である『ダブルフルツイスト』と『コーク1080(体を水平に傾けた3回転)』ができるのは、世界でも数名のみ。そして、五輪直前の世界選手権第7戦で、開幕6連勝中の王者ミカエル・キングズベリー選手(カナダ)を抑えて、今シーズンの大会最高得点(93.88)で優勝した、まさに絶好調の選手です。
◆戸塚優斗選手(ハーフパイプ)
2人目は、ハーフパイプの戸塚優斗選手(16)です。
彼は幼少期から、スケートボード・スノーボード・アイスホッケー・サーフィン・トランポリンなど様々なスポーツを経験しています。トランポリンは、体幹・バランス感覚・回転技を強化できる運動。他の競技のセレクトから見ても、親御さんは息子をスノーボード選手にしたかったのかもしれません。
そして世界選手権デビューの今シーズン、二大キングのショーン・ホワイト選手と平野歩夢選手しか成し遂げていない『フロントダブルコーク1440』を大会で成功させ、出場5試合全てで表彰台に上がり総合優勝してしまった凄い選手なのです!最高難度の技もトランポリンで鍛え上げてきた成果なのでしょう。
◆2人の共通点
この2人のi-colorは、本質が同じゴールド。ひとつの事に特化して追究していく研究肌タイプなのが特徴です。
堀島行真選手は、本質面がゴールド(独立タイプ)、外面がターコイズ(直感タイプ)。近しいタイプのアスリートには、白井健三選手(体操)・宇野昌磨選手(フィギュア)・清水宏保選手(スピードスケート)・黒田博樹投手(野球)がいます。
戸塚優斗選手は、本質面が同じゴールド(独立タイプ)、外面がオレンジ (独立タイプ)。近しいタイプのアスリートは、松田丈志選手(競泳)・加藤凌平選手(体操)・石川祐希選手(バレー)などです。
アスリートの顔ぶれを見てみても、飾り気なく朴訥(ぼくとく)とした雰囲気で、マイペースにひたすら大好きな競技を続けてきた印象があります。
堀島選手は会見で「憧れの選手は特にいなくて、ただモーグルが好きで続けてきました」と話していました。そして、「人より数多く練習しないと上手くならない」と言って、練習では他の選手がスタート地点まで坂を歩いて上る中、彼だけは走って上り前の選手を抜かして練習していました。もっと上手くなりたいという強い向上心を感じます。
◆五輪の空気に飲まれない勢い
『五輪には魔物がいる』と言われる通り、メダル候補選手でも予想外の結果に終わることも珍しくありません。しかし、i-colorゴールドは良くも悪くも空気を読まないマイペースさを持っています。更に今この2人には若さと勢いがあります。さほど大きなプレッシャーも感じず、チャレンジャーとして大舞台を楽しもうと思っているはず。
昨年引退したフィギュアの浅田真央選手もi-colorゴールドの選手の一人です。2005年GPファイナルでトリプルアクセルを決めて優勝し、鮮烈なシニアデビューシーズンを果たしたものの、五輪出場年齢に僅か87日足りず五輪代表資格を得られませんでした。あの頃の浅田選手は、得意のトリプルアクセルに挑戦するのが楽しくて仕方ないという表情で生き生きと滑っていました。あの時、浅田選手が五輪に出場できていれば・・と思った真央ファンは山ほどいた事でしょう。
今の堀島選手と戸塚選手には、あの頃の浅田真央選手と同じ何も恐れない勢いを感じます。2人には今の勢いのまま、五輪でも世界中をあっと言わせる演技を見せてほしいです!
五輪開会まであと15日!!今から楽しみでワクワクします♪