個性の強い精鋭集団をまとめる難しさ 大阪桐蔭中川主将と選手達

記念すべき甲子園高校野球100回大会は、大阪桐蔭の優勝(春夏連覇)で幕を閉じました。

対戦相手は金足農業高校。1人で投げ続けてきた吉田輝星投手に注目が集まっていますが、やはり今年の大阪桐蔭メンバーからは、例年以上の優勝に向けた只ならぬ強い想いを感じずにはいられませんでした。

◆1年前の悪夢

昨年夏の甲子園。大阪桐蔭vs仙台育英の3回戦。9回大阪桐蔭1点リードで迎えた仙台育英の攻撃は、2死一、二塁に。あとアウト1つで大阪桐蔭が勝利するこの場面。打者の打った球は遊ゴロになり、遊撃手は二塁に投げず一塁に送球。一塁手だった中川卓也選手(当時2年)の足が一塁ベースから外れているという失策で一塁セーフ。この後、逆転サヨナラ負けを喫したのです。

泣き崩れる中川選手に、当時主将を務めていた福井章吾選手は

「おまえが折れたらチームは折れる。キャプテンが変わったらチームは変わる」

と言ってくれたそうです。
そしてこの言葉を胸に、中川選手が新たな主将となりました。誰よりも悔しい辛い経験をし、誰よりも優勝したい想いの強い選手が主将となったのです。

中川選手のi-color(統計心理分析によるメンタルタイプ)は、ポジティブ思考の独立タイプ ゴールド。辛い経験を『自分の人生に必要なこと』と捉えて這い上がれる強いメンタルを持っています。

「キャプテンは嫌われてなんぼ。勝つためなら嫌われてもいい」

「最後の夏に「中川がキャプテンでよかった」と言ってもらえればそれでいい」

という彼のコメントからも精神的強さを感じます。こうして、メンバーに言いにくい事もはっきり伝えながらチームをまとめて上げてきたのです。

◆精鋭の選手達をまとめるために

(画像元:https://baseballking.jp/ns/142893

今年のエース柿木蓮選手は佐賀県出身、攻走守に加え投手もでき三刀流と言われる根尾昴選手は岐阜県出身、と以前のPL学園のように各地から精鋭が集まってきている大阪桐蔭の選手陣。その他にも、ソフトバンク柳田2世と言われている藤原恭大選手はじめ、中学時代から注目を集め、世界大会などの大舞台を経験している選手も多数います。

大阪桐蔭レギュラー陣のi-color(統計心理分析によるメンタルタイプ)で見てみると、注目度の高い大きな大会でこそやる気が高まり実力を発揮する直感タイプの選手が数多く存在します

(ちなみに、今回決勝戦まで1人で投げ続け勝ち上がってきた金足農業高の吉田輝星選手も、同じく直感タイプ。ピンチや9回など、ここぞという場面の方が気持ちのスイッチが一段上がり、最高速度を記録するベストピッチングができるのですから凄いものです。決勝戦はさすがに疲労も溜まり実力を出し切れなかったのが残念です。)

これだけセンスも技術力も高い個性的な選手が揃った大阪桐蔭チームをひとつにまとめるのは至難の業でしょう。新チーム発足当初は、エラーが出ると態度に出たり、打てないと声を出さない場面が多く見られたといいます。そして案の定、昨年秋の明治神宮大会では準決勝で逆転負けをしたのです。
ここで、経験を糧にする独立タイプ&ポジティブ思考の中川主将は前を向いていました。

「公式戦で初の敗戦があったからこそ、自分達の弱さをみつめ直せました」

「あの負けがいい財産、いい経験になって今に生きています」

 

◆副主将 根尾選手のサポート力

そして、中川主将の厳しい対応を陰で支えていたのは、副主将の根尾昴選手です。三刀流というマルチプレイヤーでありながら奢った態度を取ることは一切なく、わずかな時間を読書にあてたり、全ての授業を真面目に受けて成績もオール5だといいます。

「先生方は、僕たちが知らないことを教えて下さっているので、それをしっかり聞くということが大事だと思っています」

と相手の気持ちを考えて行動する根尾選手のi-colorは、仲間思いで成長意識の高い 共感タイプ オリーブです。
今年6月には、西谷監督に

「自分は野手なので1番は柿木でお願いします」

と申し出たというのです。まさに、自分のことだけでなくチームや仲間の気持ちを考えた上での言動と言えるでしょう。

厳しくチームを引っ張る独立タイプの中川主将の陰で、各選手に声かけサポートをしていた根尾副主将。そして大事な場面で力を爆発させる直感タイプのレギュラー陣達。

スポーツチームだけでなく、企業でも学校でも
個々人の特性を最大限に生かせた組織が最善・最強である
という事実を、まさに実践してくれた好事例と言えるでしょう。

◆優勝後の主将の涙

そして見事春夏連覇を果たし、応援席に向けて挨拶をした後、中川主将はまるで昨年夏のように泣き崩れていました。

「ベンチ外の3年生や吹奏楽部の子。みんなの顔を見たらこみ上げるものがあった」

そして、そんな彼を満面の笑顔で支える西谷監督。一番近くで見守り、彼の苦悩を最も知っているのは監督なのでしょう。

◆U-18アジア選手権

U-18アジア野球選手権大会が、9月3日~9日に開催されます。
大阪桐蔭からは、柿木蓮投手・小泉航平捕手・根尾昴内野手・藤原恭大外野手・そして中川卓也選手も選ばれています。甲子園を盛り上げてくれた各校の精鋭達が海外チームを相手にどんな戦いを見せてくれるのか、甲子園の余韻も冷めやらぬまま、引き続き注目していきたいと思います!!

(参考記事:http://lifeplus01.com/32311.html

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