池江璃花子選手の心に火を着けたトルコ強化合宿

競泳女子の池江璃花子選手(18才)。自由形とバタフライでは日本一の存在になり、更に出場大会で自己記録を更新し続けています。国内では敵なしの彼女ですが、最近世界一を目指す気持ちにあらためて火が着いたようです。そのきっかけと彼女のメンタルタイプについてまとめました。

◆幼少期から雲梯でトレーニング

まず池江選手といえば、肩の柔軟性の高さが秀でているのが有名ですが、これには母親の教育方針が大きく影響しているようです。幼児教室の講師である母親が「脳と運動能力の発達には雲梯(うんてい)が良い」と聞き、娘が幼少の頃から毎日棒を握ってぶら下がるトレーニングを継続してきたのです。そして1歳半ですでに鉄棒の逆上がりができたと言うのですから驚きです。

水泳は兄・姉の影響で3歳10ヶ月から始め、5歳の時には、自由形・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライの4泳法で50m泳げたという運動能力の持ち主です。

現在の彼女のリーチは身長+14cm!肩周りの筋肉の柔軟性も突出しています。これも毎日自宅に設置した雲梯にぶら下がって鍛えていた効果なのでしょう。

◆最大のライバルはサラ選手

現在のバタフライ女王は、リオ五輪金メダリスト、スウェーデン代表のサラ・ショーストレム選手(25才)。池江選手の最大のライバルです。そして今年池江選手が参加したトルコ強化合宿には、偶然にもサラ選手が参加していたのです。試合以外でサラ選手と泳ぐのは初めてだった池江選手。合宿では、何度泳いでも後半までテンポが落ちないサラ選手に追いつく事ができず、休憩中に人目をはばからずに涙を流していました。

しかし、この経験が彼女のメンタルに火を着けたのです。
池江選手のi-color(統計心理分析タイプ)は、独立タイプのグリーン。独立タイプは「世界一」などの大きな目標だけを目指すより、出場大会ごとに目標タイムや目標順位を設定し、目の前の目標を1つ1つ達成しながら着実に成長する方が伸びる傾向があります。更に、ライバル選手がいた方がモチベーションにスイッチが入りやすいという、負けず嫌いな面を強く持っています。

今までは憧れの選手であったサラ選手と共に合宿練習をする中で、池江選手は女王との実力差を感じながらも「更に練習を積んで、いつか勝ちたい!!」という想いを更に強く持ったのでしょう。そして、どんな行動も無駄にしたくない倹約派の独立タイプらしく
「この悔しさを無駄にしたくないので、これからもっとトレーニングを積んで成長していきたい」とコメントしていました。

◆サラ選手に初勝利!

(画像元:http://www.iza.ne.jp/kiji/sports/news/181111/spo18111121330099-n1.html)

そして先週のW杯東京大会(短水路)の最終日、100mバタフライで池江選手は自己記録を0.33秒更新し、サラ選手に初めて勝利したのです!試合後のインタビューで池江選手は
後半もテンポを落とすことなく泳げた。サラ選手が私にはできない速いテンポで泳いでいたので、見習わなきゃとずっと思っていた」
と話しています。まさにトルコ強化合宿で目の当たりにしたサラ選手との実力差を縮めるべく、彼女を見習いながらも厳しいトレーニングを続けてきたのでしょう。
今回勝ったのは短水路記録ではあるものの、一勝した事実は池江選手の大きな自信に繋がったはずです。今後も目の前にいる最大のライバルを追い越すべく更に努力を続けて、世界女王に成長してくれる事を期待しています!!

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