チーム対抗戦で勉強のやる気をアップ!娘のクラスの勉強対策法

先日、わが家の次女(高1)のクラスで「どうやったら皆が試験前だけでも真剣に勉強をするか?」をクラスで話し合って決めたルールがなかなか良い結果をもたらしたので、ブログでも一部ご紹介しようと思います。今回は試験勉強に向けた対策でしたが、団体スポーツチーム等にも応用できると思いますので参考にしてみてください。

 

◆中高生が勉強をしない理由

まず最初に、なぜ試験前になっても真剣に勉強をしない生徒がいるのか理由を考えたようです。挙げれらた理由は

1.明確な将来の目標が決まっていない(今の勉強が将来の自分に必要だと実感できていない)
2.勉強より遊びを優先してしまう
3.試験の点数が悪くても、誰にも迷惑をかけていない
4.苦手な教科は1人で勉強しても理解できないから意味を感じない

の4つでした。

 

◆勉強から逃げないために

次に、上記の勉強しない4つの理由の中から、対策を取れば改善できるものを考えたのです。

1.の「将来の夢や進路が決まっていない」は、これから日々考えていくべき重要事項ですが、今すぐにクラスメンバー全員が決められないので今回は保留に。

2.の「遊びを優先する」は、個々の甘さや自制心の差が出やすい部分です。ここはクラスメンバー同士でチェックし合えば改善できると考えたようです。特に最近の中高生はほぼ全員がLINE等のSNSを使っていますから、今誰が何をやっているかはチェック可能なのです。

3は、「クラスの連帯責任」を課すれば、点数が悪かった時に自分だけでなくクラスメンバーにも迷惑がかかるため、今より自分に厳しく勉強に向き合えるのでは?と考えて検討事項に決定。

4は、「クラスメンバーで協力し合って勉強する」という体制を作れば改善できると考えて、これも検討事項に。

以上、上記2・3・4の勉強しない理由を克服する対策を考えた結果、決まったルールは

「クラスを6人1チームに分け、チーム毎に成績順位の総合点を競い合う」

というものでした。

点数ではなく成績順位を競うので、チームの順位合計点が最も少ないチームが優勝です。順位は教科毎に出すことに決まり、担任の先生のご協力のもと、算出していただく事になりました。

 

◆楽しそうなのは共感タイプのメンバー達

単独行動より、仲の良いメンバーとの集団行動の方が楽しく安心感を得られる共感タイプは、このルールを最も楽しめたようです。我が家の次女も共感タイプの1人。そして、リーダーシップを取りたいi-colorオリーブでもあるので、チーム優勝に向けてやる気スイッチがONになり、仲間と協力しながら様々な工夫をこらしていました。具体的には、

★毎晩グループメンバーが試験勉強をしているか、LINEでお互いにチェック
★各自得意な教科を教える約束をして、帰宅後にLINEを使って質問&指導をし合う

★早朝に教室で待ち合わせて、チームメンバー全員で一緒に勉強する
★個々に『教科毎の目標点数』と『目標点数を外した時の自分への罰則』を事前に申告
★勉強をサボっているメンバーがいたら、他のメンバー達がその場で指導(試験に出そうな場所を暗記するまで音読させる等)

と、ここまでやるか?という位ルールを作ってグループメンバーと勉強を進めていました。共学なので、男子学生がこんな厳しいルールに賛同するのか危惧していましたが、イマドキは女子の方が強いようで、勉強嫌いな男子達も女子達に半ば強制的に勉強をさせられていました。

また、偶然にも次女のグループメンバーは6人中5人が共感タイプだったため、厳しいルール下でも何だか楽しそうに皆で協力し合って勉強を進めていました。LINEも使いようによっては勉強の助けになるものだな・・と、傍観側の私は感心しながら観察していました。

 

◆競うならば勝ちたい独立タイプ

このチーム対抗戦は、独立タイプの生徒にも効果的だったようです。独立タイプは、本来ならば自分1人の力で良い結果を出したり、ことを成し遂げたいタイプです。しかし、試験勉強の場面では、その特徴が少し違った形で表れがちです。というのも、好きな教科に関しては上位獲得を目指して必死で勉強するものの、苦手教科については目をつぶって避けがちなのです。何事も勝ちたい独立タイプは、裏を返せば、勝てそうにない争いには手を出さない傾向も強いのです。

しかし今回はチーム対抗戦です。いつものように苦手教科を放っておいたら、自分の順位でチーム得点の足を引っ張って仲間に迷惑をかけてしまいます。そこで、効率主義の独立タイプは、自分の苦手教科が得意な友達に試験に出そうな予想問題を出してもらったり、わからない部分を教えてもらったりしていたようです。いつもなら他人と協力して勉強するのは得意ではありませんが、今回はチーム戦のため、チームメンバーに教えを乞う事にはさほど抵抗がなかったのでしょう。

 

◆空気を読んで協力した直感タイプ

そして、最後は「試験勉強はいつも直前一夜漬け」の傾向が強い直感タイプです。彼らにとって今回のチーム対抗戦は嬉しくないルールだったでしょう。短期的集中力と本番での勘が冴える直感タイプにとって、前々からコツコツと試験勉強するのは最も苦手とするところです。

しかし、クラス全体がチーム毎に工夫を凝らして勉強をしている空気感は誰よりも敏感に感じ取る彼らですから、「流れに乗ってとりあえず勉強するか?」と、半ば致し方なく重い腰を上げていつもより早くから勉強をスタートしたようです。

 

◆チーム対抗戦の結果

そして、試験が全て終了し担任の先生から発表された結果は、、、見事!次女のチームが1位優勝を獲得しました!先生曰く、どこのチームより団結して固い協力体制の中勉強を進めていたのが次女のチームだったようです。共感タイプメンバーの多いチームならではの団結力の勝利と言えるでしょう。

 

◆各自の罰則も皆で楽しむ

チーム優勝したものの、個人の目標点数は外してしまったメンバーも出てしまいました。
その中で、ある女子生徒が自分に課した罰則が、まさに共感タイプならでは!だったのです。それは『試験後1週間、一番仲の良い友達と口を聞けない』という罰則です。目が合っても話をしたそうでも、口に手を当ててその場を去っていたというではないですか!様々な罰則もクラスメイトと楽しみながら皆まじめに実行していたようです。まだまだ素直で可愛いところがあるなぁと微笑ましく聞いていました。

結果的にどの価値観タイプの生徒にも効果的だった、このチーム対抗戦による勉強方法。勉強嫌いな生徒達は「プレッシャー半端ないからもう勘弁して~」という感想だったようですが、親の私から見れば、毎回このルールで試験勉強を続けたら、全員が希望の大学に合格できるんじゃないかと思えて仕方ありません(笑)

せめて大学受験が近づいた頃に、また仲間同士でこのルールを課し、協力体制で勉強する生徒達が出ることを期待しておきます。

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