WBCが盛り上がっています!それもそのはず、ここまで負けなし5連勝の日本代表!!
当初はチームでの練習日程の少なさやスター選手不足など、課題の方が取り沙汰されていましたが、予想を上回る結果を出しています。
ここまでの勝因を、私の分析ジャンルであるi-color的観点で考えてみました。
今回は活躍している共感タイプの選手に注目です。
◆共感タイプのキーマン
今回、i-color的観点で最も気になっていたのは「共感タイプの選手がピッチャー陣に多い」こと。
「時間をかけて信頼関係を築き上げた仲間と共に戦いたい」と考える共感タイプの選手は、WBCのように急遽招集されたチームではスロースターターになりがちです。
共感タイプの一人である則本投手は、絶大な信頼を置く同チームの嶋捕手がケガで出場できなくなったため、小林捕手をどこまで信じていつも通りの好投ができるのかがポイントになりそうです。
そして、バッテリーを組む小林捕手も同じく共感タイプ、i-colorはバイオレットです。ヒーローになりやすい投手を陰で支える捕手は「女房役」と呼ばれる位ですから、共感タイプに適したポジションと言えます。
実際、プロ野球選手でも共感タイプの確率が高いポジションです。
自称「人見知りで優柔不断」という小林捕手ですが、各投手のベストピッチングをこの短期間で引き出せるのか、同じ共感タイプの投手が崩れて連打を浴びた時、責任の重大さを感じ動揺しやすい彼らが、そこから瞬時に気持ちを切り替えられるのか、など一抹の不安がありました。
しかし、小林捕手がその不安を払拭する姿を見せてくれました。
◆岡田投手のピンチを絶妙サポート
私が観戦に行った、1次リーグ第2戦オーストラリア戦での事です。
1対1で同点の5回裏、打線の援護が少ない中ここまで辛抱して好投を続けていた先発の菅野投手が、球数制限によりランナー1、2塁を残した場面で投手交代となりました。
ここで出てきたのが岡田投手です。
「なんでこの場面で共感タイプ投手・・」と思わず言葉が漏れました。
岡田投手のi-colorは、内面ピンク・外面イエローとどちらも共感タイプ。
彼は昨年のWBC強化試合で、全く同じ1アウト1、2塁から登板し、暴投してランナーを進める空回りスタートをした経験がありました。
全く同じ状況で、今回はWBC本戦です。ピンチの場面で誰よりも緊張が走りやすいこのタイプにとって、精神的にかなり過酷な場面でした。
そして悪い予感は当たり、ストライクが入らない事態が発生。6球連続ボールになり、1アウト満塁の大ピンチ。
岡田投手は口が開き、明らかにこわ張った表情を見せていました。
「まさかフォアボールの押し出しもあるのでは?」
と球場中が固唾を飲んで見守る中、絶妙のタイミングで小林選手がタイムを取り、ピッチャーマウンドに駆け寄ったのです。
そして肩に手を当てながら声をかけています。
後からニュースで聞いたところ、
「今(自信の)ある球を真ん中に投げよう!」
と岡田投手を励まし、岡田投手はこの直後、本当にど真ん中のストレートを投げたのです!
あまりのど真ん中でヒヤリとしましたが、幸いにもオーストラリアの打者が引っかけて内野ゴロ併殺により3アウトチェンジ!
会場は割れんばかりの声援と拍手で溢れ返りました。
そんな中、小林捕手は岡田投手に駆け寄り、まるでケガ人を支えるかのように肩に手を当てながら何度も肩を叩いて笑顔で喜んでいました。
岡田投手は試合後、この時の状況を
「放心状態だった。あれで落ち着きました」
とコメントしています。
もしこの時の捕手が、岡田投手と違う志向の選手だったらどうだったでしょうか?
「どうした、しっかりしろ!!」
と目を覚まさせようと上から渇を入れ、かえって岡田投手を萎縮させていたかもしれません。
同じ共感タイプだからこそ、あの緊張する場面で投手の気落ちを充分過ぎるほど理解し、「自分を信じて投げればいいんだよ」と肩に手を当て、気持ちを支える声かけができたのでしょう。
ホームランを打った後のお立ち台でも「これからもバント頑張ります!」とコメントする控えめな小林捕手(笑)ですが、このWBCを機に一回りも二回りも逞しい捕手に成長しているように感じます。
WBC【共感タイプ】のヒーローは、陰の立役者、小林捕手で決まりです!
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独立タイプと直感タイプの選手については、次のブログにて♬