ノーベル物理学賞 真鍋淑郎さんが日本に帰りたくない理由

米国プリンストン大学上席研究員で気象学者の真鍋淑郎さんが、2021年のノーベル物理学賞を受賞されました。真鍋さんは愛媛県生まれですが、大学院卒業後に渡米し、アメリカ国籍を取得されています。今回の記者会見でも「なぜアメリカ国籍を取得したのか?」という質問が出ました。その理由に、真鍋さんのメンタル素質が溢れていたのでブログで取り上げてみました。

 ◆調和重視の日本人

記者会見で真鍋さんは下記のように話されています。

日本の人々はいつもお互いのことを気にして非常に調和を重んじる関係性を築きます。お互いが良い関係を維持するためにこれが重要です。他人を気にして他人を邪魔するようなことは一切やりません。とにかく他人の気に障るようなことをしたくないのです」

「アメリカではやりたいことができる」

「アメリカでは、他人の気持ちを気にする必要がありません。私も他人の気持ちを傷つけたくはありませんが、私は他の人のことを気にすることが得意ではありません」

「私は周りと協調して生きることができない。それが日本に帰りたくない理由の一つです」

このように説明し、会場の笑いを誘っていたようです。

◆マイペースで我が道を進む独立タイプ

真鍋淑郎さんのメンタルタイプはオレンジ&コーラル。どちらも独立タイプです。独立タイプは、自分のやりたい事さえみつかれば、あとは周りを気にせずマイペースに1人で黙々と進んでいく、まさに独立独歩タイプの傾向が強くあります。また、自分の考えに強い信念を持っているため、たとえ大多数が反対しても「私はこのやり方でやっていきます!」と言い切れる強さと頑固さも持っています。

◆独立タイプは自分の事で精一杯

真鍋さんのように、我が道を黙々と進む独立タイプの人は「自分の人生をどう生きるか」を常に心に留めて行動しているように感じます。そして、他人が何を言おうと自分の事をどう思おうと、自分らしく生きていく道を選ぶことには変わりはないため、他人の表情や場の空気を読む必要性をさほど感じていない、と言えるのかもしれません。

そして、独立タイプの特徴である意思表示の強さ・独自性の強さ・協調性の低さが表面化し過ぎると「調和を乱す人」と捉えられがちですから、真鍋さんのように『海外に行く』というのも自分らしく生きるための良い選択のひとつと言えるでしょう。

しかし、日本にいても独立タイプの個性を活かして働ける場は多々あります。

・興味のある分野を突きつめて研究に没頭する

・個人競技の選手として自分の技術力を極める

・アーティストとして自分の作品や演技を表現し続ける

・話術を生かして独自の考えをYouTubeにアップする

などなど。今はデジタル化が進んでいる時代ですから、対面でコミュニケーションを取る事さえ煩わしい独立タイプさんでも、オンラインを活用すれば何の問題もなく1人で独自のペースで仕事は進められるでしょう。

また、興味関心のある仕事ができればベストですが、それが難しい場合は趣味で自分の好きを突きつめるのもよいと思います。仕事は生活費を稼ぐものと割り切り、仕事以外の時間を趣味に没頭する時間に当てれば、仕事のストレスも溜まりにくいものです。

◆思考タイプで環境を選ぶ大切さ

タイプ分析ができるくらい人の価値観や思考は大きく違いますし、それを変えるのは難しいものです。それならば仕事を選ぶ際も、自分の興味関心や能力だけで選ぶのではなく、自分の思考タイプに適した環境の仕事を選ぶべきなのです。

仲間とコミュニケーションを取りながら協力し合って進める方が楽しく心安らぐ人が、もし希望する研究職に就いても、1人で研究室に籠って黙々と仕事を進めたのでは精神的にしんどくなって続かないでしょう。逆に真鍋さんのように他人への気配りや調和が苦手な人が、チームで協力して作り上げる仕事に就いても、自分の意見が通らなかったりペースが遅いと急かされたりする場面が繰り返されると、徐々にストレスが溜まってしまうでしょう。

これから将来の道を考える若者は、『自分の「好き」を深堀りする事』に加えて、自分の心が無理なく居心地よくいられる環境を選ぶ事』も忘れずにこだわってほしいと、真鍋淑郎さんの会見を聞きながら強く感じました。

自分の人生をゴキゲンに過ごせるかどうかは全て自分の選択次第、ですからね♪

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