昨日世界中が注目する中、大谷翔平選手のドジャース入団会見が行われました。その会見の中で垣間見えた大谷翔平選手の価値観やこだわりについてまとめてみました。
◆全員が同じ方向を向いて目標を目指す環境
大谷選手がドジャースを選んだ大きな理由のひとつが『優勝を目指せるチームであること』。
今まで在籍していたエンゼルスとの一番の違いとも言えます。
入団会見で大谷選手は
「全員が勝ちに(向けて)同じ方向を向くのが大事だと思う」
「オーナーも、フロントの皆さんも、もちろんチームメイト、ファンの皆さんも、みんながそこに向かっているというのが一番大事かなと思います」
と話していました。
大谷選手の統計心理タイプは共感タイプ(バイオレット)。「仲間の輪や人との繋がり」を重視し、周りの人が自分と同じ思いでいる事、そして皆で心をひとつにして共に大きな目標を目指すことを望む価値観タイプです。そしてその環境は、大谷選手自身を精神的に安心させ、最も力を発揮できる環境でもあるのでしょう。
◆WBC日本代表は大谷選手にとって理想のチーム環境だった
思い返してみると、今年のWBC日本代表チームは、まさに大谷選手が理想とするチームだったと言えるのではないでしょうか。
以前ブログにも書きましたが(詳細は下記URL参照)、日本代表監督は日ハムでお世話になり共に戦った栗山英樹監督。栗山監督は大谷選手と同じ共感タイプ(バイオレット)。
そして、選手の最年長ダルビッシュ投手も偶然にも同じ共感タイプ(バイオレット)なのです。
このタイプは信頼した仲間のためなら全力で力になろうと行動する傾向の強いタイプです。
そんな彼らが目指していたチーム像は
『先輩後輩の垣根なく、全員で信頼関係を築き上げ、心をひとつにした絆の深いチーム』。
この3名が中心となり短期間でイメージした通りにチームをまとめ上げ、見事優勝という最高の結果まで手繰り寄せたのです!
大谷選手が今回新天地ドジャースに期待するのも、まさに日本代表のようなチームなのでしょう。
(関連ブログURL)
https://makokouno.main.jp/wp/4339/ダルビッシュ選手の素質を生かしたWBCチームのまとめ方
https://makokouno.main.jp/wp/4359/WBCで世界一になった日本チームが成功したポイント
◆ナンバーワンへの強いこだわり
更に、今回の交渉で大谷選手の心に最も響いたのは、ドジャースのオーナー マーク・ウォルター氏の
「ドジャースが経験してきたこの10年間を全く成功と思っていない」
という言葉だったと言います。
ドジャースの過去10年間の成績は
『地区優勝8回・ナ・リーグ優勝3回・ワールドシリーズ優勝1回』
という常勝軍団と言える素晴らしい結果を残しているのです。それでもこの結果を成功と感じていない、つまり『毎年ワールドシリーズ優勝を成し遂げたい』という強い志が首脳陣にあるのです。
今年のWBC決勝戦に登板し、見事日本代表が世界一になる瞬間をマウンドで味わった大谷選手。
あの喜びを体感した事で『自分のチームで仲間と共にNo.1になりたい!!』という思いが一段と色濃くなった彼の心に、ドジャース首脳陣の言葉がズドンと響き入団を決断するに至ったのは、納得としか言いようがありません。
◆ドジャース首脳陣への信頼の厚さ
『ワールドシリーズ制覇』という同じ志を持つドジャース首脳陣と共に戦うことを決断した大谷選手。
今回の契約で異例な条項と言われているのが
「ウォルターオーナーとフリードマン編成本部長のいずれかが退団した場合、そのシーズン終了後に大谷選手自らがオプトアウト(契約解除)できる」という内容です。
長期契約の条件にチーム首脳陣の人事を入れるのはひじょうに珍しいとのこと。
前述の通り、大谷選手の統計心理タイプは共感タイプ(バイオレット)です。やはり彼は、自分1人で目標に向けて黙々と挑戦していく独立タイプとは違い、『信頼できる人と共に戦いたい』という思いを人一倍持っている事がこの契約内容からも感じ取れます。
違う価値観タイプの人から見ると、この条項は「なんで?」と思うでしょうが、大谷選手の価値観において『誰と』という項目はひじょうに重要なポイントなのです。
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自分の思いを話すだけの会見で終わらせず、過去最多の記者達からの様々な質問に答える形式を取ったところに、大谷選手の他者への思いやりが感じられた今回の入団会見。彼の新天地での更なる活躍は世界中の人達が期待していることでしょう。
高校時代からマンダラチャートに書き出した数々の具体的目標を達成し続けてきた大谷選手。彼が『人生の大目標』を達成する日はそう遠くないのかもしれません!