貴乃花親方と白鵬の対立は『遠視の人と近視の人』のすれ違い

歴史ある相撲界でゴタゴタが続いていますね。他にも今年ニュースになった話題を見ていると
『コミュニケーションミス』と『トラブルが起こった後の残念な言動』
が共通してみられます。

特に今回は、i-colorタイプ(統計心理分析による価値観タイプ)の中でも、独立タイプのマイナスな面が露呈しているように感じました。
私自身も本質カラーは独立タイプですから、自戒の念も込めて『独立タイプが注意すべき言動』についてお話します。
独立タイプのお子さんをお持ちの方は、このニュースを見ながらお子さんにもお伝えいただけると嬉しいです。

◆独立タイプの特徴
以前下記のブログでも書きましたが、相撲界はどの競技よりも独立タイプが集まっています。それは、独立タイプのモチベーションポイントが相撲という競技に詰め込まれているからでしょう。↓
http://makokouno.main.jp/wp/1865/

独立タイプの傾向は

★基本的に「自分は自分、他人は他人」と考えている
★自分個人の頑張りを認めてもらいたい思いが強い
★人の表情や空気感を察するのが得意でない
→空気を読まずにその時の自分の思いをストレートに発言しがち
★目的・ゴールを決めたらそれを成し遂げるまで黙々と向かっていく
などがあります。

特に独立タイプの4カラーの中でも、コーラルとオレンジは、ライフテーマが『コンペティション(競争)』ですから、負けず嫌い感はダントツに強いタイプ。

そして今回ニュースになっている日馬富士と白鵬のi-colorは共に、独立タイプのコーラル
それに対して貴乃花親方は、本質カラーは礼儀礼節を重んじる直感タイプですが、仕事面で出やすい外面カラーは独立タイプのゴールド。一匹狼になっても自分のこだわりを押し通したい面を持っています。

◆見ている世界の違い
この「直感タイプ×独立タイプの関係性」を私の著書「子どものやる気を引きだす親うばう親」に載せたイラストで見てみると、下記左の親子イラストのようになります。
貴乃花親方が仕事で独立タイプの面を強く見せた時は、右の親子イラスト(独立タイプ×独立タイプ)のような関係性になりがちなのです。

直感タイプと独立タイプの一番の違いは『見ている世界の違い』でしょう。100点を取った独立タイプの子どもは、今この時の良い結果を認めてほしい。それに対し直感タイプの親は、この子の実力を心の中で認めつつも、もっと先のより大きな可能性に思いが進んでしまいがちなのです。

◆直感タイプ&独立タイプの貴乃花親方
直感タイプの貴乃花親方は、各場所での力士達の成績だけでなく『今後の相撲界の在り方』という未来の大きな理想の世界に目が向いているように見えます。例えるなら、遠くに焦点が合っている遠視の人なのです。そして、親方が理想とする相撲界に改革していくには、現協会メンバーとの話し合いではらちが明かないとも思っているのではないでしょうか。

そして、直感タイプ礼儀礼節を重んじます。そのため、勝負に勝って優勝しても時折品格に欠けた態度が見られる白鵬に対し、冷たい態度を取ることで「横綱らしくあれ」と無言の忠告をしていたのではないでしょうか。
しかし、言葉で直接言われないと受けとめられない独立タイプの白鵬は「無視された」という事実だけを受けとめ、その行為にどんな意味が含まれているのかまで察していないのです。
直感タイプの美学は「みなまで言うな」。親方は、言葉で多くは語らず、相撲に対する自らの姿勢を背中で見せて指導するタイプなのでしょう。しかし、協会でもここまで頑なに沈黙を貫かれると周りは理解しかねます。

直感タイプは、周りを巻き込みながら自分の理想の方向に進めていくのが上手い人が多いのですが、貴乃花親方の場合外面カラーが独立タイプなのです。それも、こだわりの強い孤高なゴールドですから、たとえ味方がゼロになっても未来の相撲界のために自分の信念を貫こうと頑固になり過ぎた結果、今の不器用な立ち振る舞いになっているのでは?と感じます。

◆独立タイプの白鵬
これに対し、本質・外面共に独立タイプの白鵬は、目の前の勝負や目の前で起こっている問題に目が向くタイプ。貴乃花親方と違い、近くのものに焦点が合う近視の人と言えるでしょう。

そして、優勝し横綱になり素晴らしい結果を積み上げてトップに君臨すると
「結果を残した者には物申す権利がある」と考えて目に余る言動を取りがちなのが、独立タイプが起こしやすい失態なのです。(これは同じ独立タイプの朝青龍も辿った道のりと言えるでしょう。)
現役力士でありながら相撲協会に反対意見を述べたり、品格やマナーに欠けた行動が見られるのは、独立タイプの慢心さが勝ってしまった結果ではないでしょうか。以前の白鵬は今ほど感情的にストレートな言動はしなかったように記憶しています。
記録的には大横綱になった今、どんな場面でも思ったまま発言するのを良しとする考え方は、改善してほしいところです。

◆まとめ

私も独立タイプですので、「他人のふり見てわがふり直せ」の思いでこのニュースを見ています。
そして、人と意見が対立した時は
・相手を変えようと戦わず、自分から変わろうと努力すること
・思いをすべて言葉や態度で表すのがベストではないと自覚すること
・「相手の立場だったらどう思うか?」を常に考えること
・価値観の違う人には、相手が受入れやすい言動を心がけること
を改めて意識するとともに、子ども達にも伝えようと思っています。

思ったままを発しやすい独立タイプ言葉少なく空気で察してほしい直感タイプは「近視と遠視くらいものの見え方が違うんだ」と思ってコミュニケーションを取った方が、むやみに対立せずにお互いを理解しやすくなれるのです。
どうか相撲界もより良い方向に動き出しますように・・。

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